欧州連合(EU)のジャン=エリック・パケ駐日大使が21日、青森県の宮下宗一郎知事を表敬訪問した。懇談の中で、パケ大使は東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に伴う中国の禁輸措置に触れ、「日本の取り組みを支援したい」と述べた。
ホタテの生産量が全国2位を誇る青森県は、中国の禁輸措置を受け、EUの販路開拓を模索している。宮下知事は「EU各国に提供できるよう準備を整えていきたい」と強調。パケ大使は「日本とEUは経済連携協定(EPA)が結ばれている。輸出は可能だ」と応じた。
日本貿易振興機構(ジェトロ)青森によると、県産ホタテの輸出量は2022年で8826トン(金額44億3520万円)。うちEU向けは42トン(5301万円)だった。