以前は「子どものおやつ」のイメージが大きかった「魚肉ソーセージ」。最近では、健康志向の人にうってつけの食品として注目を集めているのだそうです。一方で、「どんな栄養が含まれているのか知らない」「魚の栄養成分は摂取できるの?」といった声も……実際のところはどうなのでしょうか。魚肉ソーセージの栄養について、管理栄養士の桜井このさんに教えていただきました。
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塩分過多に注意が必要
Q.魚肉ソーセージには、どのような栄養成分が含まれているのでしょうか。
桜井さん「魚肉ソーセージの原料となる白身魚には、良質なタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質は筋肉を作るもとになったり、エネルギー効率を上げたりと、基礎代謝向上の効果がありますね。
また、人間の体内では生成できないDHA・EPAも含まれます。これは魚の油に含まれる成分で、魚が健康によいとされる理由の一つです。体内の炎症を抑制したり、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らしたりするので、健康維持のためにも積極的に摂取したい成分です。
なお、魚肉ソーセージの場合、スケソウダラという魚を中心に、ホッケ、アジ、マグロなどさまざまな種類の身が混ざり合っています。商品の種類によっては野菜やチーズなど他の食べ物と組み合わせ、魚の風味や味が苦手な人でも食べやすく調味されているものもありますね」
Q.魚肉ソーセージの食べ過ぎによる、体への悪影響は考えられますか。
桜井さん「魚肉は淡泊な味になりやすいため、製造の過程でどうしてもナトリウム(食塩)が多くなってしまうことが考えられます。また、魚肉ソーセージは日持ちする食べ物ではあるのですが、そのために添加物が多く含まれてしまっている点も注意したいですね。
魚の成分を手軽に摂取できる点は、確かにメリットではあるのですが、栄養バランスが優れているかというと、実はそうではないのです。そのため、『魚が主原料だからたくさん食べても大丈夫!』と思ってしまうのは危険です。あくまで“魚の加工品”ということを意識してほしいですね」
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魚に含まれる成分は以前から注目を集めてきましたが、魚肉ソーセージは毎日の食事に手軽に取り入れられる、魚を使った加工品の一つですよね。ただ、商品の特性上、添加物や調味料による塩分過多が気になるところです。「魚は健康的!」だからと魚肉ソーセージばかりをたくさん摂取するのではなく、栄養バランスを考え、生身の魚もきちんと摂取したいものです。
オトナンサー編集部