電子情報技術産業協会が27日発表した7月のパソコン出荷台数は、前年同月比4・2%増の79万7000台で、9か月ぶりに前年同月の実績を上回った。
米マイクロソフト(MS)が基本ソフト「ウィンドウズXP」のサポートを来年4月で終えるため、企業の買い替え需要が増えているためだ。「XP特需」を受け、法人向けに強い富士通やNECは増産態勢に入った。
富士通は8月中旬から、法人向けパソコンを生産している島根県出雲市の工場で増産を始めた。買い替え需要は当分続くとみて、同工場の年間生産台数を前年比1割増の220万台とする計画だ。
中国レノボ・グループ傘下で、NECブランドのパソコンを生産する「NECパーソナルコンピュータ」も、6月から山形県米沢市の工場で生産台数を前年比2~3割増に引き上げた。パート従業員を50人増やし、お盆休みも返上するなどフル生産を続けている。「今秋以降、個人向けパソコンでも買い替え需要が起きる」(広報)とみている。