「1日15分」だけ!誰でもお金持ち体質になれる方法

1日15分だけ! 整理整頓するだけで「お金持ち体質」

お金持ちになるために、特別な能力も超人的な努力も不要! 毎日15分、身の回りを整理整頓するだけ。「片づけ」は自分自身と生活を振り返り、本当に大切なものは何かを教えてくれるきっかけになります。

「貧乏スパイラル」を脱して「お金持ちスパイラル」に飛び込むための「片づけ」の奥義を、「かたづけ士」を標ぼうする小松易さんに聞きました!

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「整理」の4ステップを実践することでスイッチが入る

片づけがお金持ちになる第一歩だということがわかっても、中にはどうしても片づけられない、という人も。片付けができない、苦手だという人に多く見られるのが、一気に片づけてしまおうとすることです。

何事も一度にやってしまおうとすると大変です。片づけ=整理整頓にもいくつかの要素があり、それを分けて段階ごとにこなすことがコツです。

まず「整理整頓」といいますが「整理」と「整頓」に分けることです。

私は「整理」とは「減らすこと」であり、「整頓」とは「使いやすいように配置すること」だと考えています。

企業などの研修でも個人の相談でも、私はまず「整理」だけを徹底的にやりましょう、と指導します。いまあるもの、持っているものの中で必要なものと不要なものに分け、不要なものを捨てるのです。

そのステップは次の4つです。

1. 外に出す 
2. 分ける
3. 減らす
4. しまう

しまっているものをいったん「外に出す」ことがポイント

たとえばデスクを整理する場合、まずデスクにあるものをすべて外に出してしまいます。近くのテーブルでも机でもなんでも構いません。

本立ての中に入っている本や書類、机の上にある文具や引き出しに入っているものを、一度外に出します。

収納されていたものを外に出し顕在化することで、必要なものか不要なものかがよくわかるのです。

外に出さず、机の上のものなら机の上、引き出しなら引き出しで、その場で捨てるものを選り分ければいいじゃないかという人がいますが、それではダメなのです。

ものをいったん外に出すことで全体が見渡せるので、要・不要がよりはっきりとわかるようになるのです。捨てるにあたっての覚悟も強くもつことができるのです。

整理する範囲を絞り込み、1カ所15分単位を原則に

その際のポイントは「範囲をしっかりと決める」こと。たとえば机ならば「机の上」「正面の大きな引き出し」「袖の引き出しの1つずつ」というように、エリアを分け、1つのエリアごとに整理していくのです。

一度にすべてやろうとすると大変な作業になり、嫌になったり、適当になってしまいますが、エリアを絞ることでそれが避けられます。

エリアを細分化し、1つのエリアの整理を15分で行うようにしましょう。無理をせず、1日1エリアでもよいのです。

こうして確実にエリアを整理していくことで、片づけが苦手な人もこなしていくことができるようになります。ちょっとした達成感を積み上げていくことで、いつしか整理することが楽しくなってきます。

思い切って「捨てる」ことで次のステップに

要・不要の判断の基準はどこに置くか? これもよく質問されることですが、文房具なら「直近1カ月で使ったかどうか?」。使ったものは「一軍」として集め、使わなかったものを「二軍」として別に保管します。

そして暫定期間を1カ月設けて、その間に二軍の文具で使ったものを一軍に昇格させ、使わなかったものは共有物として別な場所に保管するか、必要としている人にあげてしまいましょう。

なにかと貯まりやすい書類や資料は、過去1年間で使ったかどうかで判断しましょう。使わなかった書類は捨てる。あるいはデータで保管されているもの、インターネットで見られるものに関しては迷わず捨てましょう。

こうしてまずは、「整理」だけに集中して取り掛かることがポイントです。余計なものを捨てたら、とりあえずもとの場所に戻す。ここで無理に「整頓」までしなくてよいのです。「整理」だけでいいので、まずはクリアすること。

冷蔵庫が“貯蔵庫”になっていませんか?

主婦の方であればキッチン、とくに冷蔵庫の整理を意識してみてください。もはや食べることもないような冷凍食品が幅を利かせていませんか?

冷蔵庫は食品を冷やすものであって、貯蔵庫ではありません。残念ながら貯蔵庫のまま、食べない食品をひたすら冷やし続けるだけの箱になってしまっていることが多いのです。

思い切って食品をすべて取り出し、思い切って捨ててしまいましょう。そして冷蔵庫の内壁やボックスをきれいに拭いたり、洗ったりしてやってください。

スッキリと空間ができ、貯蔵庫から本当の冷蔵庫になるはずです。きっとあなたの体や気持ちまで、すっきりと軽くなったように感じるはずです。

「整理」を徹底した後で「整頓」へ

「整理」ができたら、今度は「整頓」です。ものの配置を決め、収納し、管理するのです。たとえば文具の収納であれば、机の中を細かく間仕切りできるアスクルの引き出し整理ボックスなどがお勧めです。

ペンやハサミ、ホッチキスや定規などの文具ごとに場所を決めて間仕切りし、必要なもの以外はそこに入れないようにするのです。こうすることで管理ができると同時に、不要なものをため込まないようになります。

書類であれば、たとえば机の一番下の深い引き出しを5つのボックスに分け、使用頻度の高い書類を手前に、奥に使用頻度は低いが重要な書類を収納するようにします。

こうすることで、雑然としていた書類の山を探す手間が省け、必要な時にすぐに必要な書類を取り出すことができるようになるでしょう。

整理がしっかりとできるようになれば、自然に要不要の選択ができるようになり、不要なものを捨てる習慣ができるようになります。そのリズムができれば、整頓のほうは自ずとできるようになっていくのです。

そして不思議なことに思考自体が整理され、判断の早さや行動パターンが変わってくるのです。すると、仕事の仕方や生活の仕方も変わってきます。お金の使い方やお金に対する向き合い方も変わってくるのです。

無駄なお金を使わず、必要なものを必要なだけ買う。時間の余裕も生まれ、仕事の段取りもうまくできるようになる。自然にお金が稼げ、お金が貯まる体質に変わっていくのです。

教えてくれたのは……小松易(こまつ・やすし)さん

日本初の「かたづけ士」。大学在学中に交換留学で行ったアイルランドで、「トランク1つで生活」できることに衝撃を受けて帰国。以来、ものと人の関係を探求する。2005年に会社を退職し独立、片づけの効用とノウハウをもとにコンサルティング業務を展開、銀座に『スッキリ・ラボ』を開業する。以後、個人や企業向けにコンサルティング、セミナー、講演などを行い、これまで延べ2000人以上に片づけ指南、指導を行う。

取材・文:ビルドゥングス

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