「10秒は痴漢ではない」無罪判決に抗議多数 イタリア

 イタリアで女子高校生に痴漢をしたとして起訴された男に無罪判決が下りました。判決理由は身体を触った時間が「10秒に満たなかったため」。この裁判所の判決に強い抗議の声が上がっています。

 誰かに胸を触られながら10秒間黙って正面を見つめる女性の動画。痴漢事件の無罪判決に抗議するため、イタリア人の女性がSNSに投稿したものです。

 イタリアメディアなどによりますと、去年4月、ローマの高校に勤務する用務員の男性(66)が、校内で17歳の女子生徒の身体を触ったとして性的暴行の罪で起訴されました。

 検察側は懲役3年半を求刑していましたが、ローマの裁判所は6日、男性が女子生徒の身体を触っていた時間は10秒に満たなく犯罪を構成するものではないとして無罪判決を下しました。

 この判決に対して、イタリア国内外で抗議の声が上がっていてSNS上には10秒のタイマーとともに、身体を触る動画などが数多く投稿されています。

 投稿した男性はANNの取材に対し、「女性を触ったことが偶然だと思う人もいるかもしれないが、10秒は本当に長い時間だ」と抗議しています。 別の女性は、「この判決は加害者を保護して被害者に辱めを受けさせている。人々に憤りを感じてもらいすべての女性をサポートする意識を高めてもらいたい」とコメントしています。

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