Googleの最高経営責任者(CEO)であるSundar Pichai氏は2017年のGoogle I/Oで、「AIファースト」の方針を事業に採用すると述べていた。2018年のGoogle I/Oでは、その具体的な内容が明らかになった。
Pichai氏はまず、音声AIの「Googleアシスタント」がさらにインテリジェントで便利になり、これまで以上に豊富な機能を提供するようになると述べた。新機能「Google Duplex」により、Googleアシスタントはユーザーに代わって店舗に電話をかけ、予約を入れることまでできるようになる。まるで人間であるかのように電話の相手と会話を進めることができる。
Google Duplexは、「当社の数年間にわたるすべての投資の集大成だ」とPichai氏は述べた。それには、ディープラーニングやテキスト音声変換などの分野が含まれる。
Googleは、ユーザーの期待やDuplexによる通話を受ける店舗の期待に確実に応えられるように、数年を費やしてこの機能を開発したという。
「正しく実行することができれば、人々の時間を節約し、店舗にかなりの価値をもたらすことになる」とPichai氏。米国では、小規模店舗の60%がオンライン予約システムを備えていないことを、同氏は指摘した。
Pichai氏は、美容院に電話をかけて予約するデモを披露した。Googleアシスタントは、「um」(えっと)といった間投詞も入れながら自然に会話し、相手からの質問にも答えていた。
GoogleはDuplexに加えて、米国時間5月8日時点で6つの新しい音声がGoogleアシスタントに追加されたことを発表した。Googleは、提供範囲の拡大に向けて、正しい言語、アクセント、方言を習得させることに取り組んでいる。2018年末までに、Googleアシスタントは30の言語と80の国に対応する予定だ。Googleアシスタントは既に、5億台を超える端末で使用できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。