「Pixel 9」「Pixel 9 Pro XL」開封レビュー 箱に意外な変化、注目の4機能はコレ!

本日(8月22日)、Googleの新型スマートフォン「Pixel 9」「Pixel 9 Pro XL」がいよいよ発売される。同社の直販ストア(Google Store)の他、NTTドコモ、au(KDDI/沖縄セルラー電話)やソフトバンクでも購入可能だ。 【写真】スリーブ付きとなったパッケージ  この記事では、両モデルの“見どころ”を筆者独自の目線でお伝えする。既に購入(予約済み)という人はもちろん、購入を検討している人の参考になれば幸いだ。

新しくなったパッケージデザイン

 従来のPixelスマホのパッケージデザインは、2019年10月に発売された「Pixel 4」から大きく変わっていない。下箱底面(背面)の「#teampixel」の印字が簡略化されたり(写真付き→文字列のみ)、ACアダプターの別売化に伴いパッケージの薄型化が行われたりと、細かく見ると時代に合わせた変化も行われているのだが、正面からパッと見した印象に大きな差はなかった。  しかし、Pixel 9シリーズではパッケージのデザインが大きく変わった。すぐ分かる変更点としてパッケージがスリーブ付きになったことが挙げられる。スリーブは本体に合わせたカラーをまとっており、正面にはGoogleロゴと本体の写真があしらわれている。機種名はスリーブの底面側の印字、あるいはスリーブから顔をのぞかせている箱の印字で確認可能だ。  スリーブの背面には不可逆式のシールが2つ貼られており、これらを剥がさないと箱を取り出せない仕組みとなっている。恐らく、未開封かどうかを確認しやすくするための措置なのだろう。  スリーブを外した後の箱は、どのカラー/容量であっても共通だ。スリーブを紛失すると、パッケージからカラーと容量を区別できなくなってしまう。面倒でも、スリーブは箱と一緒に保管しておきたい。  箱を開けると、いきなり本体が現れるのは最近のPixelスマホと同様だが、本体全体が保護用紙で覆われている。この用紙は、従来モデルにおける画面保護シートに相当するものだ。  本体をどけると、USB 2.0 Type-Cケーブルが現れる。従来モデルと巻き付け方は異なるが、長さは約1mで変わりない。  なお、Pixel 9シリーズには「クイックスイッチアダプター(USB Type-C to USB Standard-A)」が付属しない。恐らく、iPhoneを含めて世の中のスマホの外部接続端子(または付属のケーブル)がほぼ全てがUSB Type-Cに移行したことから不要だと判断したのだろう。  ここで筆者は気付く。「あれ、SIM取り出しツール(SIMピン)とおサイフケータイ(モバイルFeliCa)に関する注意書きがない」と。どこにあるんだろうと探してみたら何てことはない。外箱の裏側にあるスペースに格納されている。

初期設定は今までのPixelと大差なし

 初期設定については、直近のPixelとおおむね同じ手順で行える。ただし、標準のアシスタントサービスが「Gemini(ジェミニ)」に変更されたことに伴い、アシスタントサービスに関する説明が「Google アシスタント」ではなくGeminiのものに差し替わっている。  スマートデバイスの制御などの都合でGoogle アシスタントを利用したい場合は、初期設定が終わった後に端末設定から切り替えよう。  セットアップが終わると、ホーム画面に遷移する。壁紙やカラーテーマに違いこそあれど、ずっとPixelスマホを使っている人にとっては、この“変わりなさ”がある種の安心を与えてくれるかもしれない。 衛星通報機能は日本では利用不可  Pixel 9シリーズは、低軌道衛星を使った緊急通報サービス「Pixel 衛星 SOS」に対応している。  利用可能な国/地域では、リリースから2年間は無料でできる旨が初期設定時に表示される……のだが、現時点では米国(ハワイ州とアラスカ州を除く)でのみ利用可能で、日本を含む他の国/地域では利用できない。

筆者がお勧めする「Pixel 9」「Pixel 9 Pro XL」の機能

 ここからは、Pixel 9/9 Pro XLにおいて、筆者がオススメしたい(注目してほしいと思っている)機能を幾つか紹介する。 Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)対応  Pixel 9/9 XLは、最新の無線LAN規格である「Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)」に対応している。単に対応しているだけでなく、アンテナが「2×2+2+2 MIMO」なので、アクセスポイント(Wi-Fiルーター)の性能やインターネット回線の状況次第ではスマホとしては高速な通信を行える。 DisplayPort Alternate Mode対応  Pixelスマホでは、Chromecast(Google Cast)に対応するキャストデバイス/TVに無線で映像を伝送できる。しかし、無線ゆえにどうしても「遅延(レイテンシー)」や「音と映像のズレ」が発生しやすいという弱点がある。  そこで出てくるのが、「DisplayPort Alternate Mode」を始めとする有線による映像伝送なのだが、Pixelスマホは長いこと対応してこなかった。「同価格帯のスマホは対応しているのになぜ?」という声も、少なからず聞いたこともある。  しかし、Googleは6月、Pixel 8シリーズ(Pixel 8aを含む)におけるDisplayPort Alternate Modeの利用を“解禁”した。同月のFeature Drop(機能拡張を伴うソフトウェア更新)を適用すると利用可能だ。  このFeature Dropの後に登場したPixel 9/9 Pro XLは、工場出荷時からDisplayPort Alternate Modeによる映像出力に対応している。同規格に対応する映像ケーブル/変換アダプターを用意すれば、より大画面のTVやディスプレイに映像を投影できる。  動画はもちろん、Pixelに保管した文章やプレゼンテーションシートをより大画面で見たい場合に便利そうだ。 かこって検索/Gemini  Pixel 9シリーズでは、最近Googleが力を入れている「かこって検索(Circle to Search)」や「Gemini」も便利に使える。どちらも他のAndroidスマホでも使える機能だが、「Googleのスマホ」たるPixelスマホということもあり、新機能の先行提供も期待できる。  なお、Pixel 9 Pro XLについては、Geminiの有料サービス「Gemini Advanced(Google One AIプレミアムプラン)」(月額2900円)を6カ月間利用できる。より新しい生成AIモデルを利用できる他、「Gmail」や「Google ドキュメント」からGeminiを利用できるようになるなどメリットも多いので、Pixel 9 Pro XLを購入した人はぜひ試してみてほしい。 カメラ  Pixelといえば、昨今はAIを活用した撮影機能の強化に余念がない。ただ、従来は“後から加工する”機能の強化(≒「Google フォト」アプリへの新機能実装)が前面に出ることが多かった。  それに対して、Pixel 9/9 Pro XLを含むPixel 9シリーズでは、撮影時点におけるAI活用(≒「カメラ」アプリへの新機能実装)として「一緒に写る」も追加されている。2つの写真を合成することで、1人も取りこぼさずに集合写真を撮れる機能だ。  ただ、カメラ機能についてはレビューするには時間が若干足りなかったので、別の記事に機会を譲りたい。  Pixel 9シリーズについては、今後も気が付いたことがあり次第随時レビュー記事を掲載していく予定だ。楽しみにしていてほしい。

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