「PPAP商標登録問題」が解決! 特許庁が半年前に “一部の出願人” に対する声明を発表していた!!

「PPAP」「民進党」「北陸新幹線」など、赤の他人が商標登録を出願する問題が波紋を呼んでいる。法的問題はさておき、モラル的にいかがなものかと思わざるを得ないが、商標登録を管理する特許庁はどう考えているのだろうか?

実は特許庁も、今からさかのぼること約半年前の2016年5月に「自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)」という声明を発表していたのだ。それによると……大丈夫! 勝手に商標登録出願された「PPAP」もピコ太郎が歌える!! そりゃそうだ、いいぞ特許庁!!

・特許庁の声明
まずは特許庁が2016年5月17日付で発表した声明をご覧いただこう。

「最近、一部の出願人の方から他人の商標の先取りとなるような出願などの商標登録出願が大量に行われています。しかも、これらのほとんどが出願手数料の支払いのない手続上の瑕疵のある出願となっています。

特許庁では、このような出願については、出願の日から一定の期間は要するものの、出願の却下処分を行っています。

また、仮に出願手数料の支払いがあった場合でも、出願された商標が、出願人の業務に係る商品・役務について使用するものでない場合(商標法第3条第1項柱書)や、他人の著名な商標の先取りとなるような出願や第三者の公益的なマークの出願である等の場合(同法第4条第1項各号)には、商標登録されることはありません。

したがいまして、仮にご自身の商標について、このような出願が他人からなされていたとしても、ご自身の商標登録を断念する等の対応をされることのないようご注意ください」

難解な言葉が多く、少々長い文章だがポイントは以下の通りである。

・3つのポイント
・出願された場合も、出願手数料の支払いが無い場合は却下処分となる
・仮に手数料の支払いがあった場合でも、他人が出願したものが商標登録されることはない
・上記のことから、商標登録を諦め第三者と勝手なやり取りをしないように

詳細については特許庁のホームページを確認して欲しいが、この文章に記載されている限りでは、他人による商標登録は出来ないということである。つまり、ピコ太郎さんが「PPAP」を歌えなくなる……ということはないようだ。

あたり前といえばあたり前の結果だが、今回の騒動が起きる半年も前から先手を打っていた特許庁、GJである。法律の話なので難しい文章ではあるものの、いい機会なので一度じっくりと読み込んでおくといいかもしれないぞ。

参照元:特許庁

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