『第9回CDショップ大賞』は宇多田

全国のCDショップ店員が“本当にオススメしたい”作品を投票で決める『第9回CDショップ大賞2017授賞式』(全日本CDショップ店員組合主催)が13日、都内で行われ、シンガー・ソングライター宇多田ヒカルの8年半ぶり6枚目のオリジナルアルバム『Fantome』(9月28日発売)が大賞に輝いた。準大賞はAimer(エメ)の『daydream』、特別功労賞としてSMAP『SMAP 25 YEARS』が選出された。

【写真】『第9回CDショップ大賞』で準大賞を受賞したAimer

宇多田はスケジュールの都合で授賞式を欠席したが、ビデオメッセージを寄せ「このたびは第9回CDショップ大賞2017で私のアルバム『Fantome』が大賞を受賞したということでありがとうございます。配信などによる販売も多い時代ですが、実際にお店に足を運んでもらって、そこでCDを手にとってもらえるということは、アーティストとして本当にうれしい賞です。今回のアルバムを発売したときに全国のCDショップの店員さんが作ってくださったポップが、全国のファンから写真で送られてきて、すごく盛り上げてくれているのが伝わってきてうれしかったです」と喜んだ。

CDショップ店員は「宇多田ヒカルさんが少しずつ成長を繰り返し、大人になった過程を一冊のアルバムのようにつづった何年経っても色あせない名作といえるのでは」「店頭演奏で幾度となく、100回以上は繰り返し流しましたが、それでもまだ飽きませんでした」「楽曲のギミック含め、さすがとうならせる仕掛けが満載。後世に残したいような一枚」と賛辞は尽きなかった。

準大賞はAimerの『daydream』。その深みのある癒やしのハスキーボイスに聴き惚れたRADWINPSの野田洋次郎、ONE OK ROCKのTAKA、凛として時雨のTKと、人気ロックバンドのボーカリスト3人をはじめ、スキマスイッチの大橋卓弥と常田真太郎らから楽曲提供・プロデュースを受けたことで話題となった。

記念の楯を受け取ったAimerは「光栄です」と笑みを浮かべ「この賞に恥じない歌を歌っていきたいと思います」と喜びをかみしめ、受賞作収録曲「蝶々結び」をピアノ伴奏1本で披露した。

特別賞は、昨年10月4日、Hi-STANDARDが事前告知一切なしで16年ぶりにリリースした新作『ANOTHER STARTING LINE』に贈られた。「スタッフも全く知らない、すごいサプライズな演出がありました。店に駆けつけたお客様の笑顔とか涙とかCDを手に取った感動がダイレクトに伝わり、それを見たスタッフがまたそれに感動するといった、CDショップとしてすごくいい光景が見られた」ことを理由にあげた。

功労賞には昨年大みそかに解散したSMAPのベストアルバム『SMAP 25 YEARS』に贈られ、「デビュー以来、世代を超えて愛されるSMAPさんの存在の大きさやCDショップとしてのあり方もお客様を通じて気づかされることがたくさんありました。これまでのたくさんの感謝の気持ちを込めて功労賞を贈らせていただきたいと思います」と授賞理由を説明した。

CDショップ大賞は、昨年1月1日から12月31日までにリリースされた邦楽のオリジナルアルバムが大賞。候補となる21作品の中から全国のCDショップ店員1019人が1月20日~30日までの間、最終選考投票を実施し選出した。

■『第9回CDショップ大賞』受賞作品
【大賞】
宇多田ヒカル『Fantome』

【準大賞】
Aimer『daydream』

【洋楽賞】
ブルーノ・マーズ『24K MAGIC』

【マエストロ賞】
松任谷由実『宇宙図書館』

【ライブ作品賞】
THE YELLOW MONKEY『THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016 -SAITAMA SUPER ARENA 2016.7.10-』

【クラッシック賞】
反田恭平『ラブマニノフ:ピアノ協奏曲第2番/パガニーニの主題による狂詩曲』

【ジャズ賞】
WONK『Sphere』

【演歌賞】
山内惠介『流転の波止場』

【リビジテッド賞】
ASIAN KUNG-FU GENERATION『ソルファ』

【特別賞】
Hi-STANDARD『ANOTHER STARTING LINE』

【特別功労賞】
SMAP『SMAP 25 YEARS』

【入賞作品】
[Alexandros]『EXIST!』
D.A.N.『D.A.N.』
never young beach『fam fam』
My Hair is Bad『woman’s』
RADWIMPS『君の名は。』

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