外務省は4日までに、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」が日本人2人を殺害したとみられる事件をめぐり、テレビ朝日の報道番組「報道ステーション」の報道内容が「事実と異なる」として文書で訂正を申し入れた。
同省によると、安倍晋三首相の1月の中東歴訪について、2日放送の番組で「外務省は首相官邸に訪問自体を見直すよう進言していた」と報道。イスラム国に対 峙(たいじ)する周辺国への人道支援を表明した同月17日の首相演説についても、「首相官邸が主導して作成された」などと報じた。
申し入れでは、首相の歴訪が同省の意向に反して行われたような印象を与えたとして、「テロリストを利することにもつながりかねず、極めて遺憾」とした。
テレビ朝日広報部は「『報道ステーション』の放送内容は取材に基づくものだ。今後も正確な取材と丁寧な報道にあたっていく」とコメントした。