アジア各国のウオーキング団体や観光組織などでつくる「アジア・トレイルズ・ネットワーク(ATN)」が主催する国際的ウオーキングイベント「アジア・トレイルズ・カンファレンス」が2025年11月、宮城県で開催されることが24日決まった。世界各地から約2000人が集まり、県内の観光トレッキング「宮城オルレ」を歩くイベントを楽しむ。
日本開催は2度目、世界各地から2000人集結
同日、韓国で開かれたATNの総会で決まった。日本での開催は15年の鳥取県以来2度目で、東北では初めてとなる。
日程は3日間の予定。25年度内にオープンする「多賀城コース」(宮城県多賀城市)や「蔵王・遠刈田温泉コース」(宮城県蔵王町)を含む各地のコースで、ウオーキングイベントが実施される見通し。
カンファレンスは14年に初めて開かれ、宮城県が6回目。アジアの約10の国と地域にある30団体で構成するATNのメンバーが参加するほか、世界各国からゲストを呼ぶ。トレッキングを生かした観光振興策を考えるシンポジウムや交流会も実施。次の開催地を決めるATNの総会もある。
18年10月の県内最初のコース完成を見据え、宮城県観光連盟(会長・村井嘉浩知事)が17年にATNに加盟した。宮城オルレを生かした観光誘客を進める宮城県が、インバウンド(訪日客)の誘客につなげようとカンファレンスの誘致を進めてきた。
宮城オルレは現在、気仙沼市や東松島市などに計5コースあり、来年度中には8コースまで増える見通し。24年8月末現在、約7万人が利用した。
総会に出席した梶村和秀経済商工観光部長は「東日本大震災で激減した観光客を取り戻そうと整備した宮城オルレが、日本を代表するトレッキングコースとして認められた。宮城の魅力を発信する絶好の機会となる」と話した。