東京都新宿区が医療機関に委託して6月に行った新型コロナウイルスのPCR検査で、ホストクラブなど「夜の街」で働く人を含む「飲食業」の陽性率が31%に上ったことが区への取材でわかった。会社員らの4%に比べて8倍に達し、夜の街関連の感染リスクの高さが浮き彫りになった。 【写真特集】写真で見るキーワード コロナが生んだ風景 区では、保健所が行う検査のほか、国立国際医療研究センター(新宿区)と区医師会がセンター内に設けたスポットで行う検査がある。区によると、スポットで6月1か月間に検査を受けた1266人のうち226人(18%)が陽性だった。職業別の陽性率は、「飲食業」が31%と最も高く、429人のうち133人が陽性で、そのほとんどがホストクラブやキャバクラを含む接客業だった。次いで「無職・フリーター等」が24%、「学生」と「会社員等」はともに4%、「不明」16%だった。 一方、歌舞伎町にあるホストクラブ約240店のうち、1割を超える約30店で感染者が出ていることも判明。十数店では感染者5人以上の集団感染が起きているという。新宿区の吉住健一区長は、ホストクラブでの感染について「ホストが共同生活を送る中で感染した可能性もある」とし、今後、感染経路などの実態調査を進める。