あなたの年収は「6歳までの両親の会話」で決まる 「脳内テープ」をどう上書きするか

「お金の奴隷システム」から抜け出して、「お金を24時間365日、奴隷のように」働かせるにはどうしたらよいか……? 『毎月5000円で自動的にお金が増える方法』の著者で、個人資産10億円の元外資系ディーラー、ミアン・サミ氏は、潜在意識に刷り込まれた「脳内テープ」が最大の障壁だと指摘する。どうすれば「脳内テープ」をポジティブな情報で上書きできるのか。本人から処方箋をいただいた。

子どもはみんな脳が全開放状態

ここに1人の赤ちゃんがいるとします。

その子の頭のなかには、外部の情報を取り入れるためのテープレコーダーがずっと録音状態になっています。

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人間は6歳までは皆、脳が全開放状態です。

つまり、情報を選別する能力はまだありません。

およそ人間ほど赤ちゃんのときにひ弱な動物はいませんから、とにかく脳を全録音状態にして、情報を取り入れるわけです。

この、脳が全開放のときに、目の前で両親がお金について会話します。

「また無駄遣いしたの? だからあんたはダメなのよ!」

「あなたの借金のおかげで、どれだけ苦労していると思ってるの!」

そんな、お金に対する負の情報は、その子の潜在意識にしっかりと刻まれます。

「お金の話が出ると両親がケンカするんだ」

「お金ってそういう怖いもの、汚いものなんだな」

その子の信念(=ビリーフ)ができあがり、脳内のフィルターが形成されるのです。

この脳の全開放状態は、前述のように6歳まで続きます。

そして、6歳までに、ビリーフは完成してしまうのです。

ものすごく極端に言えば、大人になったときの年収は、6歳までにお金についてどんなビリーフができあがったかによって決定されてしまうとすら言えるのです。

人間の脳はその後、録音と再生の中間点を経て、13歳くらいからは、再生モードに変わります。

脳科学でいうところのゲシュタルト(人格)が形成されるわけです。

ちなみにこのゲシュタルトは複数持つことが可能です。誰でも会社にいるときと友だちと一緒のときとでは人格を変えていますよね。人と口論しているときにでも、電話が鳴って出るときは「もしもし~」なんて、おだやかな別の人格で電話に出るときがあるでしょう。

しかし、この複数のゲシュタルトはすべて、6歳まで形成されたビリーフによって支配されている。

6歳までに録音されたテープが、ずっと頭の中で回り続けているのです。

ですから、たとえば、投資について、「やるか、やらないか」を自分で判断していると思っているかもしれませんが、あなたが投資をやるかどうかは、6歳までに確立された脳内のテープが再生されて、決めているだけ。

脳がそういうふうにできているのですから仕方ないんです。

何しろ、あなたの行動の95%以上は潜在意識による「自動運転」。95%は昨日と同じ考えの繰り返しです。

つまり、あなたの考えはあなたの考えではない。

このテープ(ほとんどの場合は親の声!)が再生されているだけなのです。

だから、「お金持ちになれないのは自分のせいじゃない」のです。

脳は今日からでも変えられる

では、もう、大人になってしまったあなたは、どうしようもないかというと、手はあります。

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それが、「遺伝子すら思考で変えられる」という科学的な事実です。

表現を変えれば、「脳内のテープに上書きをすること」は可能なのです。

上書きはできますが、そもそも「脳内のフィルター」の存在を知らなければ、一生支配され続けて終わり。

自分が、6歳までに確立したフィルターに支配されていると認識した人だけが、脳内奴隷状態から自由を手にすることができるのです。

今まで、このことを誰も教えてくれなかったのは、ほとんどの人たちは自分が無意識的に行動していることを認識していないからです。

また、メディアから流れてくる情報のほとんどは、入手する意味がないもの。

川上から流された真の情報が、何人ものフィルターを経て、最終的に「周知しても大した価値がないこと」が拡散されているだけです。

メディアの情報は、百歩譲って「ウソ」ではないかもしれませんが、「核心とはほど遠いもの」でしかない、とお考えください。

私がこの記事であなたに気がついてもらいたかった最大のこと。

それは、「あなたの頭のなかに、6歳までに完成されたテープが存在していて、あなたの行動を支配している」ということなのです。

なぜなら、このテープの存在に気がつかない人は、一生奴隷のまま。

実は、「自分が自由だと思っている人ほど奴隷」なんです。

たとえ、どんなに優れた自己啓発本を100冊読んでも、同じフィルターを通して認識している限り、なんの役にも立ちません。結局、何を読んでも、その学びが行動に移されることはありません。

テープの存在に気がついて、「あっ、そうだったんだ」となって、はじめて、それを書き換えるための行動に移ることができます。

存在に気がつかなければ、テープを書き換えて、自動再生から手動に変更することは不可能。でも、存在に気がつきさえすれば、手は打てるのです。

私は、あなたに、あなたのテープの存在について気がついてもらいたかった。

しかし、それは、強制的に「奴隷システム」から出て欲しいから……というわけではありません。

「居心地がいいから、奴隷システム界にいるよ」

というのなら、それでもよいです。

自分の頭の中で、6歳までに完成したテープが回っていて、それが自動的に自分の行動を決めていると知った上で「奴隷システム」に居続けたいというのは、あなたの自由です。

ただ、私はあなたに「選択肢」を与えたかっただけです。

すべてを知った上で、

「一生、奴隷のままなんてとんでもない! 居心地がいいままならまだしも、不平不満と不安しかない! 自分の脳内のテープを上書きして、行動に出たい!」

という方は、ぜひ、続きを読んでください。

「恐怖」が最大のブレーキ

テープの存在を認識していただいたところで、多くの人に共通する「お金持ちになるのを阻害する要因」についてお話をしておきます。

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多くの人に共通する「お金持ちになるのを阻害する要因」。

最大のメンタルブロック。

それは、ズバリ「恐怖」です。

実は、人間の脳って、200年前とたいして変わっていません。

脳にとって、最大のミッションは「生命の維持」。

このミッションを脅かすものに「恐怖」を感じてブレーキをかけたり、逃げたりするようにできています。

そのため、200年前の「トラに食われる」っていう恐怖と、「投資に失敗してお金がなくなる」っていう恐怖の区別がついていないんです。

つまり、人間は「幸せになるための脳」を持っていない。

持っているのは「生存のための脳」なのです。

人間も動物ですから、当たり前と言えば当たり前かもしれません。

いや、それどころか、人間ほど弱い動物はなかなかいません。

赤ちゃんを草原に置きっぱなしにしたら、生きていけませんよね。

ですから、人間の脳内で「恐怖」はとても大きい存在。

そのため、「これをやれば、あきらかに幸せになれるよ」とわかっていても、生存を維持するための「恐怖を回避する脳」のほうが打ち勝ってしまうのです。

ちなみに、私は「恐怖を感じるようなトライ」をするときには、あることを考えるようにしています。

たとえば、少し前にビジネスでシンガポールへ行ったとき、先方から、「約1か月後に、あなたが主催者になって、日本で700人規模のシンポジウムを開けるか?」と突然、質問されたことがありました。

こういうとき、多くの方は、「1か月後に700人なんて絶対に無理」と思うことでしょう。事実、日本に戻って、どんな人にこの話をしても、「サミさん、そんな無茶な……」「絶対無理ですよね」「無謀ですよ!」という反応ばかりでした。

しかし、そんなとき、私はいつもこう思うようにしているんです。

「恐怖がないところに新しい未来は存在しない……」

質問をされた直後には、いろいろな思いが頭をよぎります。

失敗したらどうしよう?

誰も来なかったらどうしよう?

大赤字だったらどうしよう?

そして、失敗を想像すればするほど心臓の鼓動が早くなり、呼吸が浅くなります。

しかし、ここで深呼吸をして自分に問います。

「この先に新しい未来はあるか? それとも既に知っている過去しかないか?」

つまり、命の危険がない恐怖の身体的反応は未来への道しるべだ、と脳にプログラムしているのです。

今、目の前に現れた恐怖は、自分を新しい未来に誘っているサイン。

「トラに食われる恐怖」とは、明らかに違うものなのです。

この「新しい未来」の精神でトライしたシンポジウムは、おかげさまで大成功をおさめることができました。

新しい取引先の信用を得ただけでなく、シンポジウムの参加者のうち200人もの方から、私のフォローアップセミナーへの参加をご希望いただくなど、うれしい結果につながったのです。

これも、「恐怖」という最大のブレーキにひるまずに、シンポジウム開催について、「イエス」と言えたおかげだったわけです。

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