あのヒット商品の嘘?ユニクロのヒートテックは買うと損、マットレスの効果は科学的根拠なし…

寒いこの季節、ユニクロの機能性インナー「ヒートテック」は肌身離せない定番アイテムだ。「ヒートテック」は、ユニクロが東レと共同開発した、機能性インナーのパイオニア的存在で、合成繊維のアクリルによる、ピタッとフィットして熱を逃がさない着心地に満足している人も多いだろう。
 しかし実際には、その保温率は20.3%と、それほど高くない。この数値は『モノダス2014』(晋遊舎)が精密迅速熱物性測定装置を使って生地に対する値を測定したもので、比較した8ブランドの機能性インナーの中で6位だったというのだ。
 同様に低保温率だったのが、セブン&アイプレミアムの「ボディヒーター」(19.1%)、しまむらの「ファイバーヒート」(13.7%)だ。
 反対に保温率が高かったのは大手通販会社ベルメゾンの「ホットコット」(24.6%)で、価格も990~1990円で、ユニクロの「ヒートテック」(1290~1500円)と変わらない。古くから肌着の素材として使われている綿を使用しており、柔らかい肌触りと保湿性が優れている。重さも「ヒートテック」の178グラムに対し「ホットコット」は148グラムと最軽量だ(ともにXLの場合)。綿だけに乾燥時間は約3時間と乾きにくいが、「ヒートテック」にしても約2時間40分と大差はない。「ヒートテック」は原材料が化学繊維だけなので、乾きやすさは最速だ。むしろ、他社が追随してライバル製品の性能が向上したため、今や「ヒートテック」が誇れるのは乾燥時間くらいかもしれない。
 お得度からいえば、ユニクロの低価格帯ブランドであるGUの「あったかスタイル」が断然上だ。乾燥時間は約2時間50分と「ヒートテック」にはかなわないものの、保温率21.2%、価格は790円とコストパフォーマンス的には抜群だ(重さは180グラム)。ただし、吸汗速乾性を向上させるためにポリエステルを多く用いているので、人によっては着心地が良くないかもしれない。いずれにせよ、冬の定番アイテムになるべきは、ユニクロの「ヒートテック」ではなく、GUの「あったかスタイル」、ベルメゾンの「ホットコット」なのだ。

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