いじめ調査改ざんの講師、暴言や暴力を保護者指摘 仙台・七北田小が緊急説明会

仙台市七北田小(泉区)の男性講師(48)が児童のいじめ実態把握調査の回答を改ざんしていた問題で、学校は10日夜、緊急の保護者説明会を開いた。9月中旬に同校へ赴任した講師が、児童への暴言、暴力を日常的に繰り返していたと複数の保護者が指摘。学校は「把握していない事実もあった」と釈明したという。
 説明会は午後7時から開かれ、約110人の保護者が出席。学校側が改ざんの経緯を説明し、陳謝した。
 終了後に取材に応じた菅原邦子校長によると、保護者からは児童の心のケアを求める声のほか「講師の暴言や暴力を学校に訴えたのに対応してくれなかった」と批判が相次いだという。
 学校関係者によると、校内では講師が男子児童を突き飛ばし、腕を引っ張って「警察に連れて行くぞ」と脅したとされる出来事があった。児童は帰宅後、肩の痛みを訴え「学校に行きたくない」と話したという。
 校長によると、児童が休み時間に手洗い場で走っていたため、講師が止めようと腕を伸ばしたところ、児童が尻もちをついて倒れたことがあった。周囲にいた教員に聞き取りし、暴力は認められないとした。
 講師は日常的に「教頭に言うぞ」などの言葉も児童に発し、児童が調査の自由記述欄に「きょうとう先生に言うとおどさないでください」と書くと、無断で全文を消去して隠蔽(いんぺい)した。
 講師は担任する低学年の児童22人の回答を消しゴムで修正し、自分へのいじめが「ある」と訴えた2人の回答を「ない」と書き換えたなどとして、7日に懲戒免職処分となった。学校のいじめ対策を低く評価した児童の回答も高評価に改ざんした。
 市教委によると、講師は「評価を上げなければ将来の任用が不利になると思った」と釈明したという。

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