お笑い界の勢力図を変えそうなバナナマンの大躍進

 バナナマンが結成から19年目にして突然、ブレーク。関係者もビックリの売れっ子ぶりだ。
  設楽統(39)と日村勇紀(40)。とくに人気なのは設楽。ちょっと前までは「低空飛行芸人」という自虐ネタで笑いを取っていたのがウソのようである。
  環境が一変したのは今年4月から。深夜帯などでレギュラーが6本も増え、水曜を除いて連日テレビに出演している。目下、2人のレギュラーは11本に上る。また、設楽はピンで、4月からフジテレビの午前の帯番組「ノンストップ!」の司会も担当。昨年10月からのTBS「Asian Ace」を加えるとレギュラー13本。まさに引っ張りだこである。
 「バナナマンはホリプロコム所属。ホリプロではこれまで、さまぁ~ずがトップを走っていたが、4月以降、バナナマンが売れてグループ内での立場は逆転。ホリプロの屋台骨を支える存在になっている」(某タレントのマネジャー)
  それにしても、なぜバナナマンは突然、モテ期を迎えているのか。
 「設楽の『Asian Ace』におけるソツのない司会ぶりが人気に火がついた一番の理由でしょう。バナナマンは自分たちの芸風をこれ見よがしに見せるより、ゲストなど出演者の魅力を巧みなトークで引き出そうとしている。しかも、お笑い界の人脈が豊富で、とりわけ設楽は若手のとりまとめ役でもある。そういう面倒見のよさが画面からも伝わり、視聴者の安心感につながっているのだと思う」(芸能評論家の金沢誠氏)
  コンビでもっとも売れていた爆笑問題に陰りが見え始め、視聴率的に厳しくなっている。バナナマンはその隙にうまく入り込んでいる。独走が当分続き、お笑い界の勢力図まで変わる可能性もある。
 (日刊ゲンダイ2012年6月23日掲載)

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