お詫びセールが逆効果…赤字決算の大塚家具に深刻な客離れ

厳しい現実を突き付けられた。父娘が激しいバトルを繰り広げた大塚家具が1日に2015年1-3月期決算を発表。7億4000万円の赤字(前年同期は4億1200万円の黒字)だった。お家騒動で知名度は上がったものの、客離れは深刻となっている。

4月の売上高も、前年同月と比べ17.5%減だった。

「消 費増税前の昨年3月は、“駆け込み需要”でかなりの売り上げでした。その反動で、昨年4月は売り上げの落ち込みが激しかった。その分、今年4月は前年比プ ラスになって当たり前でした。なのに、昨年4月より数字が落ちている。売り上げの絶対額が、相当減っているんだと思います」(大塚家具関係者)

■久美子社長謝罪も後の祭り

大塚久美子社長(47)が先頭に立って行っている最大50%オフの「お詫びセール」も裏目に出ているという。初日の新宿店の来客は1万人を突破したが、あ まりにも混雑したため満足な接客を受けられなかった客もいた。久美子社長もツイッターで「ご対応しきれずにお待たせすることになったお客様には、大変申し 訳ありませんでした」と謝罪している。

「期待して来たのに、接客を受けられなかった客は二度と来てくれないでしょう。昔から利用している客にもソッポを向かれる可能性がある。一番やってはいけないことです」(家具メーカー関係者)

実際、連休中も店内は閑散としていた。大塚家具といえば、会員の客に、店員が一対一で丁寧に対応することが“売り”だった。世間に注目され、セールをやったことで、その“売り”に支障をきたしてしまったことは、何とも皮肉な話だ。

「高 級家具に関しては、対面販売が必須です。何百万円もするソファを、店員から説明も聞かずに購入することはありえません。そもそも、高級家具は世間に定着し ておらず、来店して初めて本物に触れる方が多い。そこから説明し、家具の価値観をつくり上げ、要望を聞きながら販売していくことが欠かせないんです」(あ る高級家具店の店主)

苦境に立つ娘。創業者の父・勝久元会長(71)はどう見ているのだろうか。

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