がれき処理 仙台港に2次仮置き場 台風で蒲生から変更

 宮城県は19日、宮城東部地区(塩釜市、多賀城市、七ケ浜町)で発生した災害廃棄物を処理する2次仮置き場を、当初予定していた仙台市宮城野区蒲生地区から変更し、仙台港など3カ所に分散させる方針を決めた。
 蒲生地区では県有地など45ヘクタールを候補地としていたが、9月の台風15号による豪雨で一帯が冠水。土地のかさ上げなどの対策が必要になった。仙台市のがれき処理場と近接しており、トラックなど交通量の増加に伴う影響も考慮した。
 分散先の一つは東日本大震災後、操業停止中の「東北スチール」(仙台市宮城野区)の工場用地(12.5ヘクタール)を借用。周辺の公有地を合わせた計18.8ヘクタールに焼却施設などを整備する。仙台港高砂コンテナターミナル東側の県有地(2.7ヘクタール)と、県総合運動公園内(4ヘクタール、宮城県利府町)にもプラントを構える。
 2次仮置き場の面積は変更前の約半分になるが、リサイクルなどで廃棄物の総量を約40%減量して対応する。宮城東部地区では78万5000トン(県推計)の廃棄物が発生。分散先の3カ所の処理量は計45万7000トンを見込んでいる。
 県の試算による事業費は約290億円。本年度中に焼却炉などの工事を始め、2013年度末までの処理完了を目指す。県は25日から11月9日まで、処理を委託する業者の公募を行う予定。

タイトルとURLをコピーしました