山形県地盤の「きらやか銀行」(山形市)と宮城県地盤の「仙台銀行」(仙台市)が来年度中に経営統合する方向で最終調整していることが25日、分かった。両行はいずれも第二地方銀行で、地域の枠組みを超えた経営統合により収益力を高め、生き残りを目指す。
今年3月末の総資産はきらやか銀が1兆1751億円、仙台銀が7960億円で、統合すれば東北地方最大の第二地銀となる。宮城、山形両県は交通網の整備などで経済圏が一体化しつつあり、両行は営業基盤の拡大や事務部門の効率化などを通じ収益体質の強化を狙う。経営統合については共同持ち株会社の設立などを検討している。
地銀では、荘内銀行(山形県)と北都銀行(秋田県)の「フィデアホールディングス」、香川銀行(香川県)と徳島銀行(徳島県)の「トモニホールディングス」など、県境をまたいだ経営統合が相次いでいる。地方金融機関は景気の低迷に加え、少子高齢化や人口減の影響で経営環境が厳しさを増しており、今後も再編の動きが広がりそうだ。(2010/10/25-10:05)