◎観光復興を託す 亘理町
宮城県亘理町は、新しい町の観光PRキャラクターのアイデアを募集している。最優秀作を基に年度内に着ぐるみを製作し、東日本大震災からの町の観光復興をリードする「ゆるキャラ」としてイベントなどで活用する。
町に縁のあるイチゴやリンゴ、郷土料理のはらこ飯といった農水産品や歴史、人物などを取り入れた明るく親しみやすいデザインを期待している。町内外の誰でも応募できる。
集まった作品は町観光協会の理事会で一次選考した後、町民による投票で最終選考する。採用したデザインの作者には、町の特産品詰め合わせセットと完成したキャラクターグッズ(高校生以下は図書カード)を贈る。
町のPRキャラクターには亘理伊達家の初代当主伊達成実を模した「成実くん(愛称)」がいるが、デザインが複雑で着ぐるみの製作は断念した。新キャラクターは当初、11年度に誕生させる計画だったが、デザインの最終選考の当日に震災が発生して立ち消えになっていた。
町の担当者は「町の観光復興を担うゆるキャラが生まれてほしい」と願っている。
締め切りは30日。応募用紙は町観光協会の窓口、同協会のホームページで入手できる。連絡先は同協会0223(34)0513。
◎地域の魅力発信 栗原市
宮城県栗原市は、地域の魅力を積極的に発信する「ゆるキャラ」のデザインを募っている。着ぐるみや縫いぐるみを作り、イベントなどで活用する。観光客増加を目指す市は「親しみやすいキャラクターを考案してほしい」とPRしている。
市のマスコットキャラクターは、観光資源や特産品がイメージでき、愛着を持てるデザインであることが条件。着ぐるみなどに活用することを想定する。正面と背面のデザイン画を応募する。
画材や技法は自由で、1人2点以内。自作の未発表作に限り、他の作品と類似していないデザインとする。国籍、年齢、プロ、アマなどは問わない。最優秀賞1点は賞金10万円、優秀賞2点は賞金各5万円。専門家による選定委員会で候補作を選び、市が10月中旬、最優秀、優秀作を決める。締め切りは9月12日。
佐藤勇市長は「(全国的に人気が高い)熊本県の『くまモン』などを見ているとうらやましい。宮城県の『むすび丸』も健闘している。強烈な個性と、味のあるキャラクターを応募してほしい」と呼び掛けている。
連絡先は市市民協働課0228(22)1164。