魚を無料で食べられるイベントといえば「目黒のさんま祭り」(東京都品川区)が有名だが、「サンマと同じく塩サバもおいしいよ」とPRするため、ノルウェー水産物輸出審議会が19日、塩サバ1000食を無料で振る舞うイベントを開催した。塩サバがどう料理されるのか。東京タワー(港区)で開催された「ノルウェー塩サバ×38フライパン祭り」に潜入した。(産経デジタル 城野崇)
イベントでは、インターネット上のレシピ投稿サイト「楽天レシピ」で1400件の中から選ばれた、フライパンで作れる5つの塩サバ料理を各200食、計1000食提供。あいにくの雨にもかかわらず、多くの人が駆けつけ、完食した。
「脂がのっていて、とてもおいしい」と話すのは、「竜田焼きのポン酢漬け」を試食していた杉並区の女性会社員(23)。「いつも食べる日本のサバより食感がぷりぷりしていますね」と箸が止まらない様子だ。
記者は5種類の中から「ハーブ焼きマスタードソース」を試食。確かに、サバと聞いてイメージする食感より、ふっくらとしている。塩焼きや煮付けなど和食の印象が強いサバに、マスタードとマヨネーズの洋風ソースがよく合い、新鮮な味わいだ。
毎年、長い行列ができる「目黒のさんま祭り」は炭火焼の煙も魅力のひとつだが、同イベントはサバになぞらえた“38”個のフライパンで調理。同審議会によると、フライパン料理を紹介したのは「煙がそれほど出ないので、マンションでも料理できる」ことをアピールするためだという。
ノルウェー大使館のヘンリック・アンデルセン水産参事官は「ノルウェーの冷たく澄んだ海で育ったサバは体にいい脂がたっぷり」とPR。ノルウェーは2010年、7万トン以上のサバを日本に輸出しているが、日本ではノルウェー産といえばサケのイメージが強い。「塩サバもおいしいことを知ってほしい」と今回のイベントを企画したという。
同審議会の塩サバ祭りは12月4日に福岡市東区のイオンモール香椎浜、同10日に大阪市港区の海遊館前でも行われる予定。