すき家、値引きやめると…売上高1桁増に減速

 “牛丼勝ち組”すき家も息切れ? ゼンショーが1日発表した「すき家」の2月の既存店売上高(速報)は、前年同月比5.8%増と、13カ月連続で前年を上回った。ただ、昨年3月から続いていた2桁増は11カ月でストップした。2月は値下げキャンペーンを実施しなかったことが影響したとみられる。
 一方、松屋フーズの松屋は、業界最安値の牛めし並盛り240円のキャンペーンを展開し10・4%増と、2桁を維持。“値下げ依存”を浮き彫りにした。
 「すき家」は、客数も5・1%増と1桁の伸びにとどまった。ただ、値下げを行わなかったことで、客単価は0・6%増となり、実に23カ月ぶりのプラスに浮上した。
 一方、松屋の売上高のプラスは、11カ月連続。通常320円の牛めし並盛りを240円に下げるキャンペーンで、客数が14・7%増と大きく伸びた。ただ、客単価は3・7%減で3カ月連続で前年より下落した。
 値引きをしないと客足が遠のく現状に、「吉野家を含め、利益を削るキャンペーンが麻薬のようにやめられなくなる恐れがある」(アナリスト)との声も出ている。

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