牛丼チェーン大手2社が1日発表した10月の既存店売上高(速報)によると、ゼンショーが展開する業界最大手「すき家」は、前年同月比23.5%増で9カ月連続プラス。3位「松屋」の松屋フーズも10.8%増とし、7カ月連続で前年水準を上回った。
吉野家が、9月に「すき家」の牛丼並盛り280円と同じ価格の「牛鍋丼」を投入し反転攻勢をかけたが、高い伸びを維持し勢いは変わらなかった。
すき家は、客数が39・6%増で9月の31.6%から8ポイントも上昇した。一方、客単価は11.6%減で、3カ月連続で二けたの落ち込みだった。9月から放映中の3世代家族が登場するテレビCMの効果で家族連れが増えたほか、26日発売の「食べラー・メンマ牛丼」も好調だった。
「松屋」も、客数が23・1%増と、9月の19・9%増からさらに伸びた。4日から13日まで牛めし(並盛り)を通常価格320円から250円に値下げしたほか、18日から始めた「秋のハンバーグ祭り」では、牛めしよりも単価が高いハンバーグ商品3品目を週替わりで通常価格580円から490円に値下げし、女性客の取り込みに成功した。「牛丼競争が長引く中、誰でも好きなハンバーグに注目した」(担当者)ことが奏功した。