たばこ各社の主力商品の値段が1日、増税に伴って1箱当たり110~140円引き上げられた。たばこ値上げは2006年7月以来、約4年ぶり。過去最大の値上げ幅とあって、コンビニエンスストアやたばこ販売店は、従来の値段で買える30日深夜まで、まとめ買いをする客らでにぎわった。
東京都内のたばこ店では、一度に1000箱を買い込む客も見られた。日本たばこ産業(JT)には「賞味期限内に吸い切れないほど買ってしまったが、いい保存方法はないか」といった問い合わせも来ているという。
一方、大手コンビニでは、駆け込み購入を狙って実施したキャンペーンが財務省の指導で中止される混乱もあった。ローソンは3000円以上の購入客に50円分のクーポン券を配っていたが、急きょ29日で打ち切った。実質的な値引き販売になり、たばこの定額販売を定めた法律に触れる恐れがあるためだ。
コンビニ各社は、今後はたばこ目当ての客が減るのが確実とみており、新商品の投入などで売上高の減少を食い止める考えだ。