日本電信電話(NTT持ち株会社)は、NTT東西のフレッツ光サービスを他事業者に卸しという形で貸し出す戦略「光コラボレーションモデル」を発表した。2014年内の開始を予定している。
サービス卸によって、NTT東西以外の事業者が、少ない初期コストで独自ブランドの光サービスを展開できるようになる。インターネット・サービス・プロバイダーやMVNO(仮想移動体通信事業者)が独自のプランや料金を決められるほか、NTTドコモなどの携帯電話事業者が、携帯電話やスマートフォンとの「セット割」も提供できるようになる。
これまで携帯電話事業者の大手3社の中では、KDDI(au)が携帯電話と光回線とのセット割を提供してきた。ユーザーにとって、セット割にはトータルの通信コストが下がるという魅力がある。一方で携帯電話事業者にとっては、固定通信とひも付けたサービスとすることで乗り換えにくくなるため、解約率を低減できるというメリットがある。
競争が激化する中、顧客流出を防ぎたいNTTドコモにとってセット割の提供は悲願であるはず。実際、NTTドコモはサービス卸によるセット割の導入について「前向きに検討する」と方針を示している。NTT東西は2014年夏にサービス卸の提供条件を提示する予定となっており、その後の発表となる見通しだ。
フレッツ光が他社ブランドに
サービス卸は、従来の光回線を使ったサービスと何が異なっているのか。その違いを詳しく見ていこう。