日清食品ホールディングスは16日、横浜市中区に17日オープンする「カップヌードルミュージアム(安藤百福(ももふく)発明記念館)」を報道機関向けに公開した。
施設は地上5階、地下1階建てで、延べ床面積は9882平方メートル。2階の展示ホールでは、インスタントラーメンの生みの親で同社創業者の安藤百福氏が昭和33年に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」を、46年には世界初のカップ麺「カップヌードル」を開発した歴史を映像や模型などを用いて紹介している。
3階の工房「チキンラーメンファクトリー」を設置。小麦粉をこね、のばし、蒸したあとに味付け、乾燥させるまでの製造体験が楽しめる。事前の申し込みが必要。
隣接する「マイカップヌードルファクトリー」では自分でデザインしたカップに好みのスープと具材を入れて、オリジナルのカップヌードルを作ることができる。1食300円で、味の組み合わせは5460通りにのぼる。
ユニークなのは3歳以上小学生以下の子供を対象とした4階の遊具施設「カップヌードルパーク」。自分自身が「麺」となったつもりになって、製造されてから出荷されるまでを滑り台などの遊具を通じて体感できるという。
4階にはほかにフードコート「NOODLES BAZAAR(ワールド麺ロード)」があり、イタリアのパスタやベトナムのフォーなど世界各国の麺を味わうことができる。1階はグッズショップ。
16日の会見に出席した安藤宏基(こうき)社長兼CEO(最高経営責任者)は「子供たちの発明心、ベンチャースピリットの高揚のために設けた」とあいさつした。
総工費は約60億円。建物やロゴマークのデザイン、各フロアのコンセプトはクリエイティブデザイナーの佐藤可士和氏が手がけた。
オープンは17日正午。入館料は大人500円、高校生以下は無料。
同社にとって、平成11年に大阪府池田市にオープンした「インスタントラーメン発明記念館」に続く体験型施設。東日本の子供たちに多く訪れてもらおうと、横浜市を選んだという。