きのう岐阜県の多治見と美濃では、国内で5年ぶりに最高気温が40℃を超えた(全国で今年初、7月としては14年ぶりとなる)。きょうも列島は高気圧に覆われて各地で厳しい暑さが予想されている。命にかかわる危険な暑さという認識をもって行動する必要がある。
きょうの西日本・東日本は多少雲の広がるところがあるものの、暑さは収まらず、近畿や東海の内陸部を中心に40℃に届きそうな猛烈な暑さが予想されている。
<19日の予想最高気温>
39℃ 京都
38℃ 三重県上野、大阪、奈良、福岡県久留米、大分県日田、佐賀
37℃ 前橋、熊谷、甲府、名古屋、岐阜、岡山、山口、熊本など
36℃ 福島、さいたま、神戸、和歌山、高松など
35℃ 横浜、福井、松山、長崎、鹿児島など
西日本・東日本では、午後は急な雷雨に注意が必要となる。特に東京・多摩西部を含む関東の西側では雷の発生確率が夕方頃かなり高くなるため、空模様の変化に注意したい。
また、関東甲信や東海、近畿、中国地方では、昼過ぎから夕方にかけて光化学スモッグの発生しやすい気象状態となる見込み。自治体から注意報が発令された際は、屋外での激しい運動を控えるなどの対策が必要だ。
この厳しい暑さは7月いっぱいも続く可能性が高いとして、気象庁は九州南部を除く西日本、東日本、東北に「高温に関する異常天候早期警戒情報(対象期間は7月22日~31日)」を発表して健康管理や農作物の管理に注意を呼び掛けている。
長引く暑さで徐々に体力を消耗している可能性もあるため、体調管理には一層の注意が必要となる。特に組織管理者などにおかれては、従業員や学校の生徒さんが暑さを避けて柔軟な行動を取れるよう、配慮をお願いしたい。
総務省・消防庁によると7月9日~15日までの熱中症による救急搬送人員数(速報値)は9956人で、前週のおよそ3.7倍となっている。熱中症の発生場所別の構成比をみてみると住居の割合が34.5%と高く、在宅時も熱中症に注意が必要なことが分かる。不調を感じる前から冷房の適切な利用や水分・塩分補給をして、熱中症に厳重に警戒が必要だ。
(気象予報士・野口琢矢)