お笑いトリオ、ジャングルポケットの斉藤慎二が新型コロナウイルスに感染したことを、所属事務所の吉本興業が11日、公式サイトで発表した。斉藤は今年1月にもPCR検査で陽性と診断されていて、今回で2度目の感染となる。また、先月には南海キャンディーズのしずちゃんも今年1月に続く2度目の感染が明らかになった。
なぜ2度目の感染が起きてしまうのだろうか。ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、日本で新型コロナの診療を行っているオーストラリア出身のニコラス・レニック医師に話を聞いた。
「1度目の感染後、身体に抗体が作られます。しかし、その後、抗体のレベルは徐々に下がっていくケースが多く、人によっては抗体のレベルが下がりすぎてしまい、6カ月後くらいに2度目の感染が可能になってしまう事例があります。1度感染した人の再感染はかなりの時間差があり、何か月か経ってから2度目の感染が起こり得ます。ただ2度目の感染は非常にまれで、私の経験の中でも(再感染した患者は)1人だけです」
レニック医師によると、最近になってイギリスやイタリアで再感染に関する研究が進められているという。
「現段階の研究で分かっているのは、1度目の感染から6カ月ほど経つと、まれに再感染するケースがあるということ。それでもワクチンを全く打ってない人と比べると(再感染の確率は)圧倒的に少ないです」
感染以外で抗体を作るためには、ワクチンを打つ必要がある。ワクチンも時間経過と共に抗体は少しずつ減少していくものの、感染や重症化を防ぐためには必要な手段だと、レニック医師は話す。
「ワクチン接種者の中にも、接種から6カ月前後で重症化する人が多くなり、入院も多くなることが分かっています。高齢者や重症化リスクが高い人で、ワクチンの効果が70%を切ったタイミングで、もう1回90%前後に引き上げるためにワクチンを接種するべきか、議論が行われています」
日本でワクチン未接種の40代~50代の重症化が深刻になっている今、たとえワクチンを打ったとしても、得られる効果は半年程度なのだろうか。「若い人だと(半年より)もうちょっと長いかもしれません。イギリスでは、高齢者にブースター接種(3度目のワクチン)を推奨していますが、若い人にブースター接種を推奨していないのは、そこに理由があります。若い人であれば、およそ6~12カ月程度、効果は持続すると思います」 (『ABEMAヒルズ』より)