なるほど納得カタカナ語 仙台の92歳歯科医、「和英語メモ帳」作成

「アウトブレーク」「インバウンド」…。なじみが薄く、分かりにくいカタカナ語を集めた「現代『カタカナ語』和英語メモ帳」を、仙台市泉区の歯科医杉本是孝さん(92)が作成した。新型コロナウイルスの流行もあり、ちまたにあふれるカタカナ語を自ら調べ始めたのがきっかけ。「皆さんのためになればという気持ちで作った。自分の勉強にもなる」と話す。

「カタカナ語に困っている人は多い。お役に立てれば」と話す杉本さん

コロナ用語多く収録

 昨年2月、約500語の初版が完成。語句の追加と内容の更新を図り、5月、7月、12月に版を重ねた。最新の第4版(A5判53ページ、非売品)には約800語を収録した。

 辞書のように五十音別にカタカタ語を並べ、スペルと意味を記載。「クラスター【cluster】もともとはブドウの房の意味(感染者集団)」などと、コロナで増えた医療用語も多く扱った。

 全てのページにメモ欄を設け、書き込めるように工夫した。杉本さんは「勉強ノートとして活用してほしい。脳の活性化にも役立つ」と説明する。

 杉本さんは2007年まで泉区に歯科医院を開業しており、現在も県歯科医師会宮城・仙台口腔保健センター長を務める現役だ。分かりにくいと思ったカタカナ語はすぐに書き留め、インターネットで意味を検索。辞書や本で二重三重に確認し、より正しい意味を吟味する。

 第4版は150部印刷し、知人らに贈った。「非常に助かった」「第4版で終了ですか」などとお礼の手紙や電話が励みになったという。

 「どんどん分からないカタカナ語が増えて大変」と杉本さん。追加候補は現在、約40語。100語程度に増えたら、第5版を作成する計画だ。「元々語学の勉強が好き。いまはアイヌ語に興味がある」と探究心は尽きない。

 杉本さんのご厚意で「現代『カタカナ語』和英語メモ帳」を抽選で4人にプレゼントします。はがきに郵便番号、住所、氏名を明記し、〒980-8660 河北新報社報道部「現代『カタカナ語』和英語メモ帳」プレゼント係へ。10日必着。発送をもって当選連絡とします。

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