仙台市は17日、「仙台MaaS(マース)」の来年10月の開始を目指し、23日に地元企業などと運営委員会を設立すると発表した。市内の交通手段や飲食店、イベントなどの検索、予約、決済をスマートフォンで一括して行えるサービス。策定中の新総合計画(2021~30年度)などに掲げる都心部などのにぎわい創出や、回遊性向上を実現するシステムの構築を進める。
運営委員会はJR東日本や仙台空港鉄道、市交通局、宮城交通などの交通事業者と仙台観光国際協会、NTTドコモなど17団体で構成する。福島大の吉田樹准教授(地域交通政策)を顧問に迎え、東北運輸局がオブザーバー参加。初会合では仙台商工会議所の今野薫専務理事が会長に就く。
運営委では予約、決済の方式や料金など仙台MaaSの詳細、利用可能な店舗やサービスなどを幅広く協議。多くの事業者にMaaSへの参加を呼び掛け、運営委にも随時加わってもらう。委員会はサービス開始後の運営業務にも携わる。
事務局を務める市プロジェクト推進課の谷口尚史課長は「街のにぎわいには必ず人の移動が伴う。どうすれば利便性が高く、多くの方に使ってもらえるサービスとなるか、関係企業や団体と考えたい」と語った。