ひろゆきが提案「会社は給料や仕事内容よりも『人間関係』で選びましょう」

「2ちゃんねる」「ニコニコ動画」などで日本のインターネット界を牽引し、現在はフランスで悠々自適な生活を送っているひろゆき氏。そんな彼が「ほどほどに幸せに生きるコツ」を綴ったのが、新刊『ラクしてうまくいく生き方』だ。会社を選ぶときは、給料の高さや、やりがいよりも「人間関係で選びましょう」と勧めるひろゆき氏。その真意を解説してくれた。

ちょっと難しいことを仕事にしましょう

仕事を選ぶとき、「天職」だと思えるものを探す人がいます。天職は、天から授かった職業という意味ですが、僕、これは幻想にすぎないと思うんです。

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たとえば、陶芸を天職だと思ってやっている男性がいたとします。その陶芸家に仕事のやりがいを感じるときを聞いてみると、「日によって焼き方を変えなければならないけど、それがうまくいったときがうれしい」とか「ろくろを回して、納得した形に成形できる瞬間がおもしろい」とかいったりします。

プロの陶芸家は、土の空気をしっかり抜くとか、乾燥や焼く時間を環境に合わせて調整するとか、見栄えよく絵付けするとか、工程ごとにスキルアップしなければいけないことがたくさんあるようです。

でも、これってほかの仕事でも同じですよね。要は、いまできないちょっと難しいことに挑戦する環境があり、その達成感を味わえるのがいい仕事だと思います。

たとえば、カレー屋さんがあって、カレーを皿に盛るだけの係に任命されたとします。すごく単調な仕事でしょうから、1か月間もそれだけをやらされたら飽きてしまいます。

逆もあって、売上高が月100万円の宝石売りに、「来月は1億円売って」とノルマを課したら、難しすぎてやる気をなくします。簡単すぎず、難しすぎない、適度に難しい仕事のほうがやる気は高まると思います。

加えて、「苦じゃないこと」を選ぶことが大事でしょう。土の手触り感がゾッとするなら陶芸家はできないでしょうし、カレーの匂いが服や髪につくのが嫌ならばカレー屋さんは無理でしょう。そういう意味で、ちょっと難しく、まぁ苦じゃないな、くらいの仕事を選ぶことが適当だと思います。

職場は「人間関係」で選びましょう

働く場所を選ぶとき、どういう基準で選ぶでしょうか? 「給料の高さで選ぶ」というように完全に仕事=お金と割り切って選ぶ人もいるでしょうし、「仕事のやりがいを感じるところを選ぶ」と充足感で選ぶ人もいますよね。

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僕は、働く場所を選ぶ基準の1つに、「一緒に働く人との人間関係が良好かどうか」「そこの人たちと相性がいいか」で判断するのもありなんじゃないかな、と思います。というのも、転職サイトのアンケートを見ていると、退職理由の上位に「職場の人間関係」が必ず入るからです。

それに、会社の愚痴をこぼす人の話をいろいろ聞いてみると、たとえ給料が少なかったり、仕事がつまらなかったりしても「人間関係さえもうちょっとマシなら我慢できる」という人は多い印象です。意識している人は少ないかもしれないですが、じつは仕事内容とか給料が多い少ないよりも人間関係は大事だということでしょう。

たとえば、どんなに条件がよくても、社長や上司がだれかをスケープゴート(集団のなかでいじめられる人)にして、組織の人心掌握をはかるようなことをしていたら、仕事もやりにくいですよね。

また、上下関係が厳しく、公私を分けずに仲良くするような体育会系のノリの会社の場合、自分も体育会系のノリが好きなら楽しい職場になるかもしれませんが、文化系の人にはちょっと疲れるかもしれません。

ちなみに世界的企業であるグーグルは、社員を採用する際、いまいる社員と相性のよさそうな「いい人」を選ぶそうです。たしかに気のあいそうな人のほうが、新入社員も既存の社員ものびのび仕事ができますからね。

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