ひろゆきが教える「いいものを作っても売れない時代」に考えておくべきこと

● 「質」は十分条件ではない  ものづくりを頑張っている人は多いと思います。いいものを作れば、買ってくれるはず。そう信じることは大事なことかもしれません。  しかし、必ず同じように考える人は現れます。自分がおいしいと思っているラーメンも、すぐに他のお店でマネをされます。地方の農産物も、おいしいものを作るだけでは買ってくれるわけではありません。  「いいものを作る」というのは、必要条件ではあっても、十分条件ではないんですよね。つまり、売るために必要な要素が他に存在するのです。 ● 「人に言いたくなるかどうか」  人は、「買いたい」と思ったものを買います。感情が動くことが先にあります。  「いいものを作っているのに、なぜ売れないんだ!」と嘆いている人は、目に触れる機会を増やすしかありません。いったん採算を無視して駅で破格の値段で売ってみるとか、大学生に無料で配るとか、とにかく目に触れるチャンスを増やしてみましょう。  次に、その商品を「人に言いたくなるかどうか」を考えます。  口コミという言葉がありますが、実際に商品を使った人の感想は利用しない手はありません。その人がさらに第三者に紹介するためには、「キャッチーな宣伝文句」とか「ネタになるフレーズ」とか「教えたくなる雑学」が必要になります。  ただ「いいものをいい」とは言わないものです。話のネタになるからいいのです。 ● 「作る脳」と「売る脳」  2ちゃんねるが広まったときは、口コミが99%でした。広告を打ったりしたことはありません。  おそらく最初は理系の学生の間で広まっていったと思うのですが、サービスに魅力を感じた人がそこに残り続けてくれて、友達とか周りの人に「こんな世界があるんだぜ」と勧めてくれたのでしょう。  その根幹には、「匿名で書き込むことは面白い」というニーズがありました。これは、僕自身、2ちゃんねるが登場する前から他の掲示板サービスを利用していたので感じていたことです。  そこのニーズは感覚的に押さえておくことは重要です。でも、必ずしもそれによって作ったサービスは広まるわけではありません。「作るときの脳」と「売るとき・広めるときの脳」は分けて考えるといいと思いますよ。  少なくとも、今は「いいものを作れば売れる」という時代ではありません。そこでヘタなプライドを持ってしまうと、自分が苦しくなってきます。商品やサービスを受け入れない「世間」のほうが悪いのだとか言い出す人もいます。  そうならないように、マーケティング的な知識は学んでおいて損はないと思います。

タイトルとURLをコピーしました