松島の冬の味覚を堪能する「松島復興・未来かき祭り」(実行委員会主催)が2日、宮城県松島町の松島海岸グリーン広場で開かれ、5万人を超える来場者でにぎわった。
会場では6000食分のかき鍋と3万5000個の殻付き焼きガキが無料で提供され、旬のカキを求める人々で長蛇の列ができた。
カキやホタテを購入し、炭火で焼いて食べる体験コーナーや、食材、レモン汁などをセットにした1人1500円の炉端焼きコーナーは満席状態が続き、家族連れや友達グループらがにぎやかに食事を楽しんだ。
家族連れで訪れた仙台市若林区の自営業小岩克弘さん(38)は「毎年来ている。松島でカキを味わうのは冬の楽しみ」と語る。東根市の会社員阿部大輔さん(26)は「職場の仲間と来た。ぷりぷりとしておいしい」と話した。
会場内では山形県中山町、岩手県平泉町など松島町と交流のある自治体も屋台を出店。松島温泉組合は温泉を利用した無料足湯コーナーで来場者をもてなした。
実行委員長の佐藤久一郎松島観光協会会長は「高水温などによる死滅被害でカキが不足したが、東松島市鳴瀬地区の生産者らの協力で無事に開催できた」と、養殖再生に向けた支援に感謝していた。