みやぎ広域取引商談会、オンラインで初開催

東北の製造業者の取引拡大を後押しする「みやぎ広域取引商談会」が3日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、初めてオンラインで開催された。経営悪化に見舞われる中で一つでも受注を獲得しようと、多くの参加企業が画面越しの商談に初挑戦した。
 主催したみやぎ産業振興機構(仙台市)が1社当たり最大8件、計235件の面談を組んだ。宮城県内の61社を含む89社は全国の発注企業34社に対し、テレビ会議アプリを通じて製品のサンプルなどを見せながら技術をPRした。
 薄型基板が主力の丸和製作所(大崎市)は、自社設備を生かして新たに始めた金属加工の取引先を求めてメーカー3社と面談。図面を受け取り、見積もりや訪問の約束を取り付けた。
 営業部の宮嶋利幸課長は「相手の表情を読みにくいなど難しさはあった」としつつ「面会制限で新規開拓が全くできていなかった。話を前に進める機会を頂きありがたい」と語った。
 切削加工を手掛ける大善製作所(宮城県柴田町)も3社と面談。大槻善之社長は「次は資料をもっとタイムリーに見せられるよう勉強したい」と話した。
 機構は商談会に先立ち、テレビ会議アプリのマニュアルや、オンライン商談のこつを紹介する動画を参加企業に提供。担当者が模擬面談を行い、当日も問い合わせに対応するなど不慣れな企業をサポートした。
 機構取引支援課の天野浩治課長は「全ての面談がトラブルなく終わった。今後も企業にニーズや意見を聞き、対面とオンラインを使い分けながら商談会を開催したい」と力を込めた。

タイトルとURLをコピーしました