2015年度で期間終了を迎える県の独自課税「みやぎ環境税」について、県は16年度から5年間延長する方針を固めた。地球温暖化防止などを進める財源を確保するため、継続が必要と判断した。税率は変更せず、県民説明会などを経て県議会9月定例会に条例改正案を提出する。
みやぎ環境税は超過課税方式。個人は県民税均等割に年間1200円、法人は法人県民税の標準税率の10%相当(年間2000~8万円)をそれぞれ上乗せする。11~15年度は年間約15億円で推移し、延長5年間での税収見通しは約75億円に上る。
税収は住宅用太陽光発電の普及促進や事業者向け省エネ対策支援、クリーンエネルギー普及などに充ててきたほか、市町村への交付金事業にも活用した。県は事業効果として、当初目標を上回る約35万7000トンの二酸化炭素削減効果を見込んでいる。
地球温暖化の影響とみられる自然災害の増加、東日本大震災後のエネルギーに対する県民意識の変化などを受け、課税期間を延長してさらなる環境施策を進めることにした。
5月末から県内5圏域で県民説明会を開くほか、県民意見募集(パブリックコメント)も実施。寄せられた意見を踏まえて県税条例改正案をまとめる。