交流人口を拡大し地域活性化を目指している仙台市に、新たな観光コンテンツが誕生しました。吉本興業が立ちあげた劇団員募集中の、よしもとふるさと劇団です。
5月末から6月にかけて仙台市を会場に行われた人気ゲームアプリ、ポケモンGOの世界的イベント、ポケモンGOフェストは8月23日に仙台市で開催された観光や地域活性化をテーマにしたシンポジウムで約37万9000人がゲームをプレイしたことや、経済効果が74億円に上ったことなどが発表されました。市長のトップセールスから実現した世界的イベントでした。
仙台市は、地域活性化につながる交流人口の拡大へ向け観光都市としての取り組みを強化しています。シンポジウムでは、この夏始まったばかりの新たな観光コンテンツも紹介されました。
よしもとセールスプロモーション&エリアアクション東北エリア山本英夫エリア長「よしもとふるさと劇団というのを立ち上げさせていただきます」
よしもとふるさと劇団は2012年から吉本興業が日本各地で設立し、芸人と市民が協力して笑いと元気を生み出す取り組みです。
よしもとセールスプロモーション&エリアアクション東北エリア山本英夫エリア長「ポケモンに比べたらすごく小さな小さなコンテンツなんですけれども、地元の困り事とか課題とかを掘り起こして地元を盛り上げていこうというところから、よしもとふるさと劇団が立ち上がりました」
仙台市のよしもとふるさと劇団は、7月に誕生したばかりです。仙台市が最大300万円を負担する協働事業提案制度を活用した、吉本興業と仙台市の連携プロジェクトです。
座長はタレントの千原せいじさんで、宮城県に住み地域活性化に取り組む住みます芸人が主要メンバーとなり、商売繁盛のシンボルとして仙台市民に親しまれる仙台四郎を舞台化します。
千原せいじさん「(仙台四郎は)自分らと同じ目線のヒーロー。それが今風やんか。それがぴったりやなと思いました」
よしもとセールスプロモーション&エリアアクション東北エリア山本英夫エリア長「ただ今から、仙台市よしもとふるさと劇団のワークショップを行いたいと思います」
8月18日に劇団員のオーディションに先駆けて、まずはお笑いの基礎を知ってもらおうと希望者に向けてワークショップが開催されました。
小学生に舞台俳優、定年退職を機に新しいことにチャレンジしたい人など宮城県から個性豊かな6歳から74歳が参加しました。
いはなちゃん(8歳)「将来はお笑い芸人を目指してます」
参加者のほとんどはお笑いを見ることは好きでも、笑わせる側に回るのは初めての経験です。まずは吉本新喜劇の座員や住みます芸人から、基本となる間の取り方や舞台での役回りを学びました。
「いやー今日初めて仙台って街に来たけどどんな町なんだろうな。気になるな。おっ、ここにうどん屋さんあるじゃん。お邪魔しまーす」「邪魔すんなら帰ってー」「あいよー。
ってなんでだよ。用があるから来てんだよ。かわいいなー」
参加者が苦戦したのは、話の進行役のツッコミと冗談などを言うボケの掛け合いで客を笑わせる漫才です。即興のペアを作り「す・い・か」のあいうえお作文で笑わせることが目標ですが。
「まずは思いつくことを書き出してみるといい」「ツッコミの内容から考えると作りやすい」などとプロの芸人からアドバイスをもらいながら、1時間ほどかけて漫才を完成させました。
工藤衣珀南ちゃん(小学2年生)「最初はドキドキしたけどやってみたらスッキリして楽しかった。ボケとツッコミどっちにも向いてるから2つの役がやりたい」
2025年2月の初公演へ向け、10月から劇団員のオーディションを始める仙台市よしもとふるさと劇団は、宮城県内外から人が集まり笑いが日常になる仙台を目指します。
よしもとセールスプロモーション&エリアアクション東北エリア山本英夫エリア長「邪魔すんでーって入ってきたら、店の方が邪魔するんやったら帰ってやって返しが仙台市で普通に出てきたらそれはそれで大成功なのかなと思います。そんなことを目指したいです」
仙台市よしもとふるさと劇団の劇団員募集は9月いっぱいです。10月18日からオーディションが行われ、2025年2月に仙台市青葉区の日立システムズホールで初めての公演を行う予定です。