らくらくホン向け専用窓口設置 ドコモ「ゆっくり」電話対応

 NTTドコモは、シニア向け携帯電話「らくらくホン」の利用者向け専用の電話問い合わせ窓口を今月中旬に新設する。らくらくホンは利用者のほとんどが高齢のため、専用の問い合わせ先を設けることでサービスを向上させる。
 設置する専用窓口は「らくらくホンセンター」。関東甲信越など一部地域で対応を始め、今年度中に全国に広げる。これまでは総合受付で問い合わせを受けていたが、利用者の増加とともに「ゆっくり話す必要があり説明に時間がかかる」(ドコモ)など一般とは異なる応対が必要になるため、専任の担当者を置いた窓口を開設する。
 らくらくホンは富士通が開発し、1999年10月の発売以降、17機種を販売。簡便な操作性や大きな見やすい画面表示などで高齢者の支持を集め、今年6月末までに累計1780万台を販売するヒット商品になっている。
 ドコモは2008年の地域会社統合に伴い、それぞれの会社が運営していたコールセンター部門の最適化に着手。さらに特定地域に問い合わせが集中した場合、他地域のコールセンターでも受けられるようなシステム面での整備に加え、要員のスキルアップ向上を通じたサービスの均質化に取り組んでいる。
 また、外国人利用者についても、英・中・韓とスペイン、ポルトガルの5カ国語が使える「国際センター」を設置するなど問い合わせ窓口の充実による顧客サポート体制の強化を推進している。
 携帯電話各社は端末の機能やデザインで競い合ってきたが、端末による差別化が難しくなってきているため、サービス強化で顧客満足度の向上を狙う。

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