出勤前の時間帯に週1回、喫茶店で情報交換会を開いている仙台市の異業種交流会「朝カフェ」の取り組みが今夏、200回の節目を迎える。頭がさえる早朝のビジネス談議は刺激に富み、朝カフェでの縁が独立や起業につながったケースも出ている。会はさらなる出会いや刺激を創出しようと、新たな参加者を募っている。
朝の情報交換会は2007年3月、在仙のインターネット関連会社社長らの呼び掛けで始まった。会場は当初、市内の喫茶店を転々。10年5月からはコーヒーチェーン大手「スターバックスコーヒージャパン」の協力で、仙台クリスロード店(青葉区中央)の2階の一角を利用する現在のスタイルになった。
定例会は毎週水曜日の午前7時半から1時間開いている。さまざまな業種の会社の経営者や従業員、社会的な活動に熱心な主婦や大学生ら20人前後が毎回集う。
冒頭に週替わりのゲスト講師が約30分間講演。その後、参加者は自由に意見を述べ合い、情報交換する。話が盛り上がり、そのまま店に残って談笑を続ける参加者も珍しくない。
会での出会いや受けた刺激がきっかけとなり、飲食店経営などに乗り出した参加者が複数いるほか、賛同者の輪を広げたNPOもある。
発起人の一人で、当初から事務局を務めるコンサルティング会社経営宮崎良徳さん(47)は「人生が変わるきっかけは、情報と人。地域の活性化を後押しするためにも、多くの人に会をのぞいてもらい、新たな出会いにつなげたい」と話す。
200回目となる8月半ばの会では、会の意義を再確認するため、朝カフェが人生の転機となった参加者らによる連続講演などを計画している。
朝カフェの参加は無料。参加者は入店時、飲み物などを各自購入する。参加には事前の申し込みが必要。連絡先は、宮崎さんが経営するユア・ベスト・コーチ022(212)3575。