生活用品大手アイリスオーヤマ(仙台市、非上場)が12日発表した2022年12月期決算(速報値)は、グループ30社の売上高(単体合算)が前期比2・5%減の7900億円、経常利益が同29・1%減の365億円だった。
グループ業績の公表を始めた13年12月期以降で減収減益は初めて。
売上高(参考値)だけでみると、グループ会社をつくった1990年から21年まで右肩上がりで続いてきた増収がとまった。
ロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに資源・燃料の価格が大きく値上がりしてコストが膨らんだ。物価高で消費者心理が冷え込んだことや、コロナ禍の巣ごもり需要が一巡したことなどが響いた。
生活家電を中心に手がけるアイリスオーヤマ単体の売上高は、前期比0・5%増の2506億円で、7年連続の増収となった。
仙台市内で記者会見した大山晃弘社長は「22年は非常に残念な結果となったが、23年は家電事業をさらに拡大し、積極的な投資も進めていく」と述べた。資源・物価高などのリスクからは23年も避けられないとの見方を示した。