アイリスオーヤマが家電事業強化 大阪に研究開発拠点開設

 アイリスオーヤマは家電事業の拡大に乗り出す。新たな研究開発拠点を2013年2月に大阪市に開設し、角田工場(宮城県角田市)にある既存の開発部門のスタッフも拡充。洗濯機や冷蔵庫、エアコンといった大型家電への参入も視野に、家電量販店での販売など販路拡大にも取り組む。
 大阪の開発拠点は営業部門が入るビル内に設ける。関西に拠点を持つ家電大手の出身者を中心に、13年中に技術者約50人を中途採用する予定。うち20人を大阪に、30人を角田に配属させる。
 商品開発では、主力の生活用品で培ってきた経験も活用。利用者視点を重視し、短期間での商品化も目指す。
 アイリスは2009年に家電事業に参入しており、現在は掃除機など130品目を販売。室内の空気を循環させるサーキュレーターを中国の大連工場で製造するほか、中国の協力工場にIHクッキングヒーターなどの生産を委託している。
 12年12月期の家電事業の売上高は同社全体の1割強に当たる約165億円の見込み。ホームセンターなどにとどまる販路の拡大と商品開発で、13年12月期に300億円に倍増させる計画だ。
 広報室は「単なる低価格路線は狙わない。開発強化で、付加価値の高い家電を市場に送り出したい」としている。

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