宮城県名取市の閖上漁港で2日、今季初のアカガイの水揚げがあった。7、8月の禁漁期間が明け、3月31日から続いた貝毒による出荷自主規制も1日にようやく解除され、漁業者にとって待望の水揚げとなった。
地元の漁船8隻が午前6時すぎに出港し、岩沼市沖の漁場で大きく育ったアカガイを取った。初日の水揚げ量は394キロ。入札の結果、1キロ当たりの最高値は昨年の初日を300円上回る5000円だった。
県漁協仙南支所・閖上の出雲浩行運営委員長は「(出荷自主規制が続き)どうなるか心配だったが、規制が解除され、ほっとしている」と胸をなで下ろした。
県が8月中旬にアカガイの貝毒監視海域を3海域から5海域に細分化した後、今回が初の操業。主産地の旧南部海域のうち閖上周辺の仙台湾沿岸は規制が解除されたが、石巻湾と仙台湾沖合では出荷自主規制が続いている。