3千万ドル(約42億円)以上の資産を持つ超富裕層の人数で、アジアは2022年に欧州に肉薄し、27年には逆転するとの推計が、英国の大手不動産コンサルティング会社「ナイトフランク」がこのほど発表した報告書で明らかになった。
報告書によると、世界的にインフレ抑制策として金利引き上げが加速したため、22年は株式や債券などの資産価格が下落。この結果、同年に欧州の超富裕層の推計人数は前年比8.5%減の約15万6千人になった。
一方、経済成長率で欧州を上回るアジアは22年が6.5%減の約15万400人となり、欧州との差を縮めた。報告書では、今後は金利が頭打ちとなり、不動産を含む資産価格の上昇が予想されるため、超富裕層も増加に転じると予測。27年はアジアで22年比約40%増の約21万200人となり、約20%増の約18万7200人となる欧州を逆転するとした。
22年の日本の超富裕層はアジア2位の約2万2300人。27年は約2%減の約2万1900人となる見通し。(NNA=共同)