アジア最古の両生類化石発見…サンショウウオ似

石川県白山市教育委員会は6日、同市桑島の中生代白亜紀前期の地層(約1億3000万年前)から、アジアで最も古い両生類の化石が見つかったと発表した。

約300万年前の新生代新第三紀鮮新世に絶滅したとされるアルバノペトン科の新種で、サンショウウオのような形をしていたとみられ、体長は推定約6センチ。

米国の電子版科学誌「プロス・ワン」に掲載された。調査したのは、神奈川県立生命の星・地球博物館の松本涼子学芸員と、ロンドン大のスーザン・エバンス教授。化石は、市教委が保存していた岩石(縦1・5センチ、横2センチ、厚さ0・5センチ)の標本に含まれており、頭部や背骨など43個。CTスキャンのスライス画像から頭骨の形をほぼ復元できたといい、「シラーペトン・イサジイ」と命名された。水辺で小さな虫を食べていたとみられる。

両生類は骨がもろいため、化石として発掘されるケースは少なく、これまで同科はウズベキスタンで見つかった約9500万年前の化石がアジア最古だった。

エバンス教授は「考えられていたよりも早くからアジアに分布していたことが明らかになり、重要な発見だ」としている。

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