IT専門の調査会社である米国IDCが発表した調査によると、2011年の携帯電話の出荷数および市場シェアで米国Appleが3位につけた。2010年は5位だったAppleは、韓国LG Electronicsを抜き去り、前に立ちはだかるのは1位のフィンランドNokia、2位の韓国Samsung Electronicsのみとなった。
最新機種「iPhone 4S」が米国と日本で特に好調な売り上げを見せ、Appleは2011年第4四半期にLGおよび中国ZTEを抑えて3位に躍り出た。Appleによると、クリスマス商戦の同四半期中に3,700万台のiPhoneを販売してこれまでの記録を更新、売り上げは前年同期比で128%増だったという。同社はまた「iPad」でタブレット市場も支配している。
今回の調査では、第4四半期だけで1億1,300万台以上を出荷したNokiaが年間の販売台数でも首位を守った。同社の製品は世界の市場に広く流通しており、高い生産能力を持つことがその要因だ。
2011年も2位を維持したSamsungは、第4四半期に、一四半期の出荷数では過去最高の9,700万台を記録、2011年通年では3億台を出荷したという。「Galaxy」シリーズのスマートフォンの中でも特に「S II」「Note」「Nexus」などのハイエンド向け端末や、低価格モデルの「Galaxy Ace」などが販売を牽引している。
なお、IDCの調査結果には、スマートフォンおよびそれ以外の携帯電話(フィーチャーフォン)が含まれている。米国Strategy Analyticsが先週発表したスマートフォンのデータのみを見ると、第4四半期ではAppleが首位に立った。しかし通年ではSamsungがスマートフォン市場で20%近い市場シェアを占めたのに対し、Appleのシェアは19%で一歩及ばなかった。
(Daniel Ionescu/PC World米国版)