アパホテル、非難の的に=客室の書籍「南京事件否定」―中国

【北京時事】日本のアパホテルの客室に備えられた書籍が、旧日本軍による南京事件を否定しているとする投稿が中国版ツイッター「微博」にあり、同ホテルに対し「中国人の感情を傷つける」といった非難が中国のネットやメディアで上がっている。

アパグループは17日、「異なる立場の方から批判されたことをもって、書籍を客室から撤去することは考えていない」とする見解を発表した。

アパグループによると、書籍は同グループ代表の元谷外志雄氏の社会時評を日本語(英訳付き)でまとめたもので、当時の南京市の人口などを基に、南京事件の犠牲者を30万人とする中国側の主張を「あり得ない」と指摘した。

これに対し、共産党機関紙・人民日報系の環球時報は「旅行業の基本的な道徳に反し、容認できない」と主張する社説を掲載。一部の旅行会社が同ホテルとの協力停止を宣言したと報じた。

アパホテルは中国人観光客の利用も多い。中国外務省の華春瑩・副報道局長は17日の記者会見で「日本国内の一部勢力が歴史を直視したがらず、否定、歪曲(わいきょく)しようとしていることを再度明らかにした」と述べた。

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