ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードなどの本拠地がある自動車の街・アメリカのデトロイトが財政破綻したと先日、報道されました。
リーマン・ショックで大打撃を受けたものの、アメリカの自動車産業はめざましく回復したと報じられていましたから、奇異な感じを受けましたが、デトロイト市の税収が思うように伸びなかったのが原因のようです。
日本車は断然「お得」
アメリカでは、大手自動車メーカーから日本車が目の敵にされていますが、先日の東京新聞に面白い記事がありました。
アメリカで、5年間、車を保有した場合、本体価格だけでなく、ガソリン代や保険、修理費などを含めた総費用がもっとも安い車種は何か――ローン会社・カーファイナンスドットコムが調査した結果が紹介されていたのです。
なんと1位から4位までを日本車が独占。
上位10車種のうち、半分を日本車が占めているのです。
5年間乗ったときの総費用のランキングは、以下の通り。
1位 カローラ(トヨタ自動車)約412万円
2位 シビック(ホンダ)約436万円
3位 アルティマ(日産)約469万円
4位 アコード(ホンダ) 約480万円
5位 フュージョン(フォード) 約481万円
6位 カムリ(トヨタ自動車) 約483万円
7位 ラムピックアップ(クライスラー) 約524万円
8位 エスケープ(フォード) 約528万円
9位 Fシリーズ(フォード) 約549万円
10位 シボレーシルバラード(GM) 約708万円
*1ドルを99.75円で換算
1位のカローラと、5位のフォードのフュージョンで、なんと70万円近い差があります。
7位以下のアメリカ車と比べると、その差は100万円以上。10位のGMのシボレーシルバラードに至っては、300万円もの開きがあるのです。
この差が生じるのは、やはり燃費が大きいよう。
調査は、年間走行距離を1万5千マイルとして計算されていますが、ガソリン代はカローラが約96万円に対して、シボレーシルバラードはなんと約170万円。
1.8倍も高いのです。
数字で見ると、歴然!
この調査は、金利が高めのローンを利用し、60回の分割払いで車を購入したケースで計算。5年後の車両売却予想価格は費用から差し引かれた数値だそうです。
ともかく、アメリカ車1台を購入して維持する価格で、どうかすると日本車2台がゲットできて維持できるという計算になりますから、日本車に人気が集まるのも改めて無理からぬことだと思いました。
アメリカの大手自動車メーカーは、日本車の販売を押さえ込むより、燃費のいい車を開発したほうが有効なのではないかしら。そのほうが省エネ推進になって、地球に優しいと思うのは、私だけでしょうか。