店舗前の街路樹が不自然に枯れ、除草剤を散布した疑いがもたれているビッグモーター。7月に行った会見や自治体への報告で、これまでの除草剤散布について一部認めたほか、神奈川県、福井県の店舗などでは街路樹の伐採をしたことも明らかになっている。
店舗前の植物に大打撃を与えているビッグモーターだが、新たにイオンモールの敷地内での疑惑行為が発覚した。
8月3日、イオン株式会社とイオンリテール株式会社が連名で公式サイトに報告文を掲載。石川県かほく市の「ビッグモーター イオンモールかほく店」の店舗前の植栽帯が、コンクリートで舗装されていることを確認したというのだ。SNS上では7月下旬ごろから、かほく店前だけ植栽部分が不自然に舗装されていることが話題になっていた。
イオン側は文書内で、《つきましては株式会社ビッグモーターに対し、本件についての詳細な事実確認を求めるとともに、不正な対応が認められた場合には法的措置も含め、厳格に対応してまいります》と、厳しい姿勢で対処することを明らかにした。
「イオンといえば、1991年から新店舗を出すたびに店舗の周りなどに植樹活動を行っている企業。今回の文書にも、イオンの理念として《地域のお客さまとともに植樹をすることで、自然の大切さを理解しながら人々とのつながりを深め、平和であるよろこびを分かち合う「イオンの基本理念」の具現化を目指した活動として推進しています》と記載されています。
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共有部を勝手にコンクリートで埋めるというのもあり得ないですが、企業理念的にもイオンにとってビッグモーターの行動は許しがたいものだったのではないでしょうか」(経済誌記者)
イオンが植樹活動をはじめたきっかけは、1960年代に当時ジャスコ(現イオン)の社長だった岡田卓也氏が、三重県四日市の自宅の庭に植えた南天の花が咲かなくなったことに、地球環境の異変を感じたことだという。
自治体だけでなく、民間企業の怒りまで買ってしまったビッグモーター。この騒動が収束するには時間がかかりそうだ。