イオンが、グループのドラッグストア4社を統合することで最終調整に入ったことが22日、わかった。イオンが出資する東証1部上場のウエルシアホールディングス(HD)を子会社化し、イオンの子会社で非上場の2社と、東証1部上場のCFSコーポレーションをウエルシアHDの完全子会社にする。単純合算した場合、統合4社の売上高は5000億円を超え、マツモトキヨシホールディングスを抜いて、業界トップとなる。
イオンはまず、ウエルシアHDに対し、年内に株式公開買い付け(TOB)するが、TOB成立後もウエルシアHDの東証1部上場は維持させる。イオングループのドラッグストア中核会社と位置づける。
その上で、イオンが70%出資するタキヤ(兵庫県尼崎市)とシミズ薬品(京都市下京区)を株式交換方式でウエルシアHDの完全子会社にする。さらにCFSについてもウエルシアHDの完全子会社とする。一連の経営統合を来年中に完了させる方針だ。
ドラッグストアはこれまで調剤薬や低価格の日用品などの販売で急成長してきた。だが、少子高齢化による需要の減速やコンビニエンスストア、スーパーなどとの競争が激化している。そのため、経営統合によって規模を拡大することに加え、イオンの商品調達力などを組み込んで、競争力の強化を図る考えだ。