イオンの店名統一で「ダイエー」が消える!? (ゲンダイネット)

 ダイエーはどうなるのだろうか――。流通大手のイオンが、完全子会社の「イオンリテール」「マイカル」「イオンマルシェ」の3社を統合し、店名も「イオン」に統一することにした。この統合で店舗数は345になり、「ジャスコ」「サティ」の看板も消える。注目はイオンが20%弱を出資するダイエー。今のところ統合とは無縁だ。
「イオンの岡田元也社長の本音は『ダイエーも一緒にしたい』でしょう。ダイエーの約220店を加えることができれば、新生イオンの店舗数は560を超え、数の上ではライバルを圧倒します」(経済ジャーナリストの松崎隆司氏)
 イトーヨーカドーは176店、西友は372店。イオンが560店を実現させれば他社をしのぐ大量仕入れで、仕入れコストは圧倒的に下がり、安売り競争で1歩も2歩もリードできる。だが、そうなると中内いさお氏が1957年に創業した「ダイエー」の社名は消えてなくなる。
「岡田社長の狙い通りにいくとは限りません。ダイエーには、もうひとつの大株主・丸紅が控えていますから」(流通関係者)
 ダイエーの桑原道夫社長は丸紅出身。そう簡単に岡田イオンの軍門には下らないということだ。しかし、それはそれで別のイバラの道が待つ。
「岡田社長の3社統合に向けた覚悟は相当です。今後は新生イオンを中心にコトが進みますから、ダイエーは完全にカヤの外に置かれます。それでもイオンはダイエー株を決して手放さないでしょう。もしウォルマート・西友連合がダイエーを手に入れるとイオンを脅かす巨大勢力が生まれます。それは絶対に避けなければならないからです」(松崎隆司氏)
 こうなるとダイエーは独自路線で、3社統合で経営効率化したイオンや、イトーヨーカドーのセブン&アイ、西友・ウォルマート連合と戦うハメになる。ダイエーが「ダイエー」として残るのは限りなく厳しくなってきた。

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