イオン仙台店が来年2月末で閉店 「今後については検討中」テナントも順次撤退、読売ビルは大半が空室に

仙台市青葉区中央2丁目の読売仙台ビル・新伝馬町中央通りビルに入居するイオン仙台店が、2025年2月末で閉店することが11日、分かった。運営するイオン東北(秋田市)が賃貸借契約の終了を決めた。仙台店に入る16の専門店も順次閉店する。同ビルは大半が空きテナントになる。

 イオン東北は閉店の理由を「営業不振ではない。さまざまな要素を踏まえた」とした。従業員や専門店への説明は、11日に始めた。

 パートを含む従業員309人は今後、面談を実施して希望を聞き取り、市内の他店舗への異動などで雇用の継続に努める。専門店とはこれから調整を進める。

 イオン仙台店は地上8階、地下2階の同ビルの各フロアに入居する。衣料品や食料品など直営の売り場のほか、中古書籍販売や飲食などの専門店があり、総面積は約2万210平方メートルと、ビルの大半を占める。

 店舗は1975年にダイエー仙台店として開業。2015年にダイエーがイオンの子会社となり、16年3月にダイエーを引き継ぐ形でイオンがオープンした。ダイエー時代を含め、49年余りの歴史に幕を下ろす。

 鉾久(むく)憲二店長は河北新報の取材に「多くのお客さまに頼りにしていただいている中で、営業終了は心苦しい。2月まで従業員一同、感謝の気持ちを込めて営業していく」と話した。

 ビルを所有する読売新聞グループ本社(東京)は取材に「今後については検討中」(広報部)と答えた。

 イオン東北は青葉区の東北大学雨宮キャンパス跡地に25年秋開業する「イオンモール仙台雨宮(仮称)」への出店を計画している。

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